武田邦彦 (中部大学)のサイト。原子力学者さん。
先生のご意見
・「国際放射線防護委員会で決められたように安全という意味では、「1年間に1ミリシーベルト」」
・外部被曝と内部被曝をすべて足し算して「1年間に1ミリシーベルト」まで。空気も水も野菜も魚も、すべて合計。
は、とてもわかりやすく、かつ医学的に正しいと思います。先生の言う「放射性物質からの防御法」を、ねじ子も実践しています。放射線科医からではなく、原子力学者さんからこのような発言が出て、日本国民の健康と安全を今まさに守っていることを、医者として情けなく力不足に思い、かつ、心からの感謝をしています。
全国の放射能濃度一覧、各地の水道データなど、まとまっていて見やすいです。元データは、文部科学省発表なので、話半分で聞きましょう。ドイツ・ノルウェーの拡散予想のリンクもあります。ドイツ気象庁の皆さん、本当にありがとう。
- http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/monitoring/w-past_data.html
新宿の水道(蛇口からの水)の放射線データ。
水道局は、20Bq/kg以下を「未検出」とかいう、ふざけたデータしか出していなくて、心底腹が立ちます。WHO基準は10Bq/kg以下だっつーの!!!きちんと数字で出せや!!
- http://park30.wakwak.com/~weather/geiger_index.html
東京日野市のガイガーカウンタ。リアルタイム測定。
文部科学省発表のデータ(新宿)との解離が楽しめます。
政府発表が信じられない人にもオススメ。
- http://www.youtube.com/user/BBT757program
大前研一ライブ。2011/3/11以降のすべての動画を参考にしています。
ねじ子は原発に関しては当然シロウトなので、最悪の想定を含めた、原子力発電所の未来予想を発言してくれることが素晴らしい。
- http://twitter.com/uesugitakashi
フリーランスのジャーナリスト上杉隆さんのツイッター。5時に夢中!で上杉さんが記者クラブを叩いていたのは、こういうことだったんですね。まさか大本営発表と、それを支え続けるメディアと、いけしゃあしゃあと危険を隠した発言をする御用学者を、目が黒いうちに見られるとは思っていませんでした。
この国はそうじゃないんだね。
人の命より優先されるものって、いったい何なんだろう。


自己防衛@東京。
「ただちに健康に被害はない」というおためごかしが無効になってきたので、次は「100人に1人がガンになる放射線量だ」という表現が、よく出てくるようになった。それはその通りなんだろう。でも、「だから心配いらない」という言葉を、その次に続けることができる人は、想像力があまりに足らないと思う。
もしそれが医者の言葉なら、当事者意識があまりにもなさすぎる。そのような医者のいう白々しいセリフが、患者の信頼を得られるはずがない。
ポリオ生ワクチンでポリオになる確率が50-25万人に1人の確率(WHO)。この確率ですら、嫌だ。だから、今、ポリオ不活化ワクチンを求める運動が起きている。
それが母親という人種である。私もそう思うし、私自身も、そうである。
どんな低い確率であっても、自分または自分の子供に降りかかったら、それはその人にとって「100%」なのだ。ましてや、今回は1%である。高いだろ、それ。
放射線量を、車の運転や煙草と比べる人もいる。でも、それらは自分の意志でコントロールできる事象だ。放射性物質は、息をしている限り、水を飲む限り、好む好まざるに関わらず摂取せざるを得ない。意志で左右できる事象と比べるのは、ただの詭弁である。ましてや、もっとも放射線に感受性が高い子供達は、住む場所も食べるものも、自ら選ぶことはできないのだ。
私は医者なので、「人の命よりも大事なものなんかない」という信条で生きている。カイジの利根川さんは「金は命より重い・・・・! 」と言っている。今の政府と東電と保安院の対応を見ていると、「なるほど、世の中では利根川さんの言うとおりのようだ」と思う。それでも、私は医者なので、「人の命よりも大事なものなんかない」という信条で生きている。ガンになってからでは遅い。病気になった後に東電を訴えて、溜飲を下げたとしても、健康な体は二度と帰ってこない。だからこそ、飯舘村の16歳以下の子供と妊婦さんは、逃げてほしい。2011/04/04

そろそろ、極端な放射性物質の排除による緑黄色野菜の摂取不足で、壊血病になる人が出てきそうですね!野菜を取らなくなると、ビタミンCが不足します。「ただちに」健康に被害はありませんが(うふふ)長期的には壊血病になります。放射性物質による発癌よりも、もっとずっと高い確率で健康に害がありますので、気を付けましょう!

スピッツの歌がなかったら、私はマンガなんか描いていなかったでしょう。単行本「スピッツ」は、今でも、私の人生の指南書です。マサムネの歌が聴けなくなってしまったら、私の人生は、ネオンがまったくない今夜の東京の街並みよりも、暗くなってしまいます。「スターゲイザー」でマサムネは「明日 君がいなきゃ 困る~困る~」と歌っていましたが、私にとっては「マサムネがいなきゃ 困る~困る~」んだよ。
だからこそ、言います。テレビを消して情報をシャットダウンすることは、決して逃げではありません。東京から(避難できる人は)避難することも、決して逃げではありません。放射線量の問題ではなく、もはや精神の安定のために、多くの人がそうするべき時期が来ていると、私は思います。2011/3/29
基準値を引き上げるのだけはやたら迅速な政府に、医者として憤りを覚えます。
緊急作業に従事する労働者の放射線量の限度を100ミリシーベルト/年から250ミリシーベルト/年にさっさとひきあげたこと。これは許せません。こういう時のための、放射線量の「基準」だったはずです。状況が変わったら、お上の命令で引き上げられる基準なんて、一体何の意味があるのでしょうか。労働者を守るものは、もう何もなくなってしまったも同然です。現場の人間の健康を、人生を、あるいはその家族を、いったい何だと思っているのでしょうか。私だって「東京電力の社員は死ぬ気で復旧作業に取り組め」と思っています。しかし、基準は守られるべきです。それが近代社会であり、医学です。
食品や水道水に関しても、同様です。これまで基準がなかったから泥縄的に「暫定基準値」を作ったのは、まぁいいでしょう。しかし、茨城のほうれん草の放射能数値がやたら高かったから、「洗ってから測定」に「厚労省通知」という非常にわかりにくいカタチで変更し、それでも高かったから、やむを得ず、洗ったことを隠して!公表する。これは詐欺です。政府は「あえて国民がミスリードする」ことを狙っているのでしょうか。例えば体重で言えば、「服を着て測定」だったものがいつのまにか「裸で測定」に変わっていたら、数値を聞いた人が誤解をしてしまうのは当然ですよね。まったく油断なりません。水道に関しても、WHO基準があるのに、その上に「日本独自の基準」を勝手に作る。そういったことをコソコソコソコソやって、どうにも仕方ないときにやむを得ず公表する。
放射能汚染は基本的には福島原発周辺の局所的な問題ですが、食品になると話は別で、遠く離れた地でも内部被曝を起こすのは、もうみなさんご存じだと思います。そのため日本全体が被害範囲になろうかという、そういうところで基準値の操作をして「安全です、冷静に」という完全なデマを発表する政府に、心底呆れかえりました。
原発事故の世界的基準である「最悪を想定した発表」は、最後まで、しないつもりなんですね。あれだけ、「最悪の想定でオーバーなくらいの対処をしろ」と、内外から言われているのに、日本の官僚組織にはそれが出来ないのですね。それでは、もう、風評被害を防ぐことは出来ません。買い占めを防ぐことも、責めることもできません。いくら大げさに身を守っても、もうそれを「大げさだ」と言うことは、出来なくなってしまいました。それは風評被害ではなく、自分の身を守るための「当然の自衛」です。むしろ、後世から見たら「賢い選択」かもしれません。政府が「最小」の発表しかしないから、国民は「過剰な防衛」をせざるを得なくなったのです。風評被害を作り出しているのは、いまだに放射能汚染を過小評価している政府の発表、そのものなのです。もう、私は、今回の原発の件に関して、「過剰防衛」と「風評被害」という言葉を、患者さんに対して一切使いません。それらはすべて、自分で自分の健康を守る、または親が子の健康を守る、人間として当然の「自衛」になりました。
よく診察室で「先生だったらどうしますか」「先生の家族だったらどうしますか」と聞かれます。それが人の心理というものです。自分または自分の家族に勧めないような治療法を勧めてくる医者の言葉は、誰も信じません。そんな医者の言葉に命を賭ける患者など、いません。
誰だって、自分だけは病気になりたくないんです。他人の言うことを信じて病気になったとしても、苦しむのは自分だけ。他人はその責任を取ってくれないし、痛みを分かち合ってはくれないのです。北関東の農作物が何もかも売れないのも、いわきに行くドライバーがいないのも、「風評被害」ではありません。残念ながら、すべて個人個人が「当然の自衛」をしている結果なのです。菅総理大臣だって、雨が降ったら福島に行くのを止めてしまいました。色々な言い訳も用意されているでしょう。でも、申し訳ありませんが「黒い雨」が怖いから辞めた、としか見えません。それも当然の心理なのです。それが、「弁当と病気は自分もち」という心理なのです。
菅さんはもう昔のように一市民ではなく、避難指示を出せる(出さなくてはいけない)立場にいるんですから、風向きを気にしないでいい50km範囲内の避難指示を出してあげてほしいと、ずっと思っています。そこにきて「20~30kmの自主避難」を宣言するにいたっては、もう、政府が国民を見殺しにしていることを、自ら露呈しているも同然です。もうこの政府は、積極的決断は何も出来ない、お前ら勝手に行動しろ、でも結果は自己責任だからね!と、自分で白状しているのです。非常に残念です。
チェルノブイリ原発事故で医師として医療支援に当たった菅谷昭松本市長の勇気ある発言から、ポーランドの対策を孫引きしておきます。
・チェルノブイリ事故から4日後に国の命令で、乳牛に新鮮な牧草を与えることを禁止。
・100ベクレル/kgの牛乳を子供や授乳中の女性に禁止。
・4歳以下の子供には原則として粉ミルクを飲ませる。不足部分をオランダから輸入。
・子供や妊娠、授乳中の女性は新鮮な葉物を控えるように指示。
・ヨウ素剤を全病院、保健所、学校、幼稚園に配備して1000万人超の子ども、700万人の成人に投与
これをやるのが、真の政治主導でしょう、管総理。あなたの鶴の一声で出来るのに、ポーランドで前例もあるのに、なぜやらない。今回の政府の対応は、今後の歴史の中で、医学的にも政治的にも国際的にも、繰り返し強烈な非難にさらされ続けることでしょう。
もはや政府の言うことの信憑性は地に落ちたので、データだけもらって、民間やネットやTwitterからもデータと情報をもらって、各自で自衛するしかなくなりました。ただちに健康に影響はありませんが(笑)今後の5年10年も、東京に住み続けられるかどうか。妊娠しようと思えるかどうか。小さい子供を安全な環境で、健全な精神状態で育て続けられるかどうか。どこかへ引っ越したところで、そこで経済的・精神的な安定を得られるかどうか。一人一人が自分の社会的条件を考えながら、色々な可能性を天秤に掛けて、行動をしなくてはいけなくなりました。
皆で健康で、生き延びましょう。2011/3/28
2011/3/28

チェルノブイリのお母さんが一番欲しがったのも、カウンターだそうです。
スーパーの生鮮食品売り場にも、ぜひ一台置いて下さい。
放射線値が低ければ、福島産だろうが茨城産だろうが、安心して買います。2011/3/27
東京で自分と自分の子供を守るためにはどうしたらいいか、毎日ギリギリの判断をしています。ICUで患者さんを見守っている時のように。刻々と変わる状況の中、平時に比べればかなり最低な選択肢ばかりの中から、せめて最善と思われる一手を探す。その決断を、新しいデータが出るたびに繰り返す。かかっているのは自分と、子供の健康。ICUの患者さんには、死亡もしくは退院という「終わり」が必ず来るけれども、今回は「終わり」が見えませんね。たぶん、数ヶ月から数年は続くことでしょう。あー、疲れた。
医者の中にも「救急に向いている人」と「向いていない人」がいるように、この危機的状況には「向いている人」と「向いていない人」がいます。向いていない人は、決して無理をしてはいけません。とても対応しきれません。「気にしぃ」な人に「大丈夫」という言葉はもう無効ですから(大本営と東京電力のグズグズ後出しジャンケン発表が、そうさせました…非常に残念です…)安息を得るためには、耳を閉じて情報をシャットダウンするか、西に逃げるしかありません。しかしどちらも、この現代社会では非常に難しい。こりゃ袋小路です。首都圏でうつ病の患者さんが今後急増することだけは間違いありません。下手すると、放射能そのものによる健康被害よりも、ストレスによる健康被害の方が大きくなりそうです。後世の医者に、「放射能うつ」とでも名付けられるのでしょうか。
ちなみにねじ子は、馬鹿ばかしさの真っ只中で犬死にしないために、こんな時こそエロ満載の同人誌とか読んでますよ。どうせだからこの機会に、よしながふみ先生の買いそびれていた同人誌を全部買おうかと思っているくらいです。こんな時こそ、趣味。こんなときこそ、いつもやっている娯楽を、きっちりやろうぜ。それが陰鬱を避ける、唯一の方法だよ。現実逃避ばんざい!

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