2013年ハロプロ「歌詞だけ」ランキング 実は俺コン・ハロプロ楽曲ランキングは2008年からやっている。
2008年はこれ↓ 1位リゾナントブルー、2位パパンケーキ、3位恋愛ライダー、4位雨の降らない星では愛せないだろう?、5位こんにちぱ(これは 正確には2007年か。)
2009年 はこれ↓ ①流星ボーイ(Berryz工房)②はぴ☆はぴサンデー!(月島きらり)③はじめての経験(真野恵里菜)④ぁまのじゃく(S/mileage)⑤私の魅力に気付かない鈍感な人(光井愛佳)
2010年 はこれ↓ 1位 Independent Girl~独立女子であるために(Buono!) 2位 ○○がんばらなくてもええねんで!(スマイレージ) 3位 ダンスでバコーン!(℃-ute) 4位 会いたいロンリークリスマス(℃-ute) 5位 友達は友達なんだ!(Berryz工房) 6位 シャイニングパワー(Berryz工房)
2011年 はこれ↓ 1位 プリーズ!ミニスカポストウーマン(スマイレージ) 2位 君の友達(Berryz工房) 3位 ブスにならない哲学(モベキマス) 4位 ダレニモイワナイデ(真野ちゃん) 5位 この地球の平和を本気で願ってるんだよ!(モーニング娘。) 6位 彼と一緒にお店がしたい!(モーニング娘。) 7位 堕天使エリー(真野ちゃん) 8位 好きだな君が(モーニング娘。というかさゆみずき) 9位 もしも…(モベキマス)
2012年 はこれ↓ 1位 One・Two・Three / モーニング娘。 2位 The 摩天楼ショー / モーニング娘。 3位 大好き100万点 / モーニング娘。(譜久村聖・石田亜佑美) 4位 悲しきヘブン / ℃-ute 5位 Be 元気 <成せば成るっ!> / Berryz工房 6位 ピョコピョコ ウルトラ / モーニング娘。
全然ハロプロなんかに興味がない、私の本の善良な読者さん(主に医療従事者)に少しでもハロプロの宣伝がしたい! というくだらない一心だけで、ここまで続けてきたのである。「モーニング娘。ってまだ存在してるんだ」と思ってもらえるだけで、よかった。ダサイと思われても、キモヲタ丸出しとドン引きされても、「えっ、ねじ子ってちょっと頭おかしい……?」と思われても、ハロプロの宣伝ができるのならそれでよかった。ねじ子は本当は、ハロプロが好きなことはあまり公にしたくないんだ。心の奥に大切にしまっておきたいんだ。だけど、ハロプロはあまりに虐げられていて、心無い人たちに踏み潰されてぺしゃんこになってしまいそうだったから、私一人でも声をあげたかったんだ。
当時、楽曲のランキング企画をやっている人は少なかった。(ハロプロ楽曲大賞や宇多丸さんのマブ論はもちろんあったけれども。)2013年になって、ハロプロも多少復興したようで、今年はいろんなところで楽曲ランキング企画が見られる。タワレコの社長も、大森靖子さんも、うすた京介さんも、ナカGさんも、南波一波さんも、スマイレージの女の子達すらも「2013年私のハロプロベスト5」を発表してくれた。すると、私のような音楽素人がランク付けすることにあまり意味がなくなってくる。「では、次に私がハロプロのためにできることはなんだろう? 私の得意分野ってなんだろう?」と思うと、まずはこの駄文である。というわけで、今回はハロプロの「歌詞のみ」に注目したランキングを作ってみた。
というわけで突然ですが、ここから2013年ハロプロ「歌詞だけ」ランキング を始めます。あくまでも歌詞だけ、です。他の要素には完全に目をつぶっています。
※ここに書かれているのはあくまでねじ子個人の解釈です。「俺の解釈と違う!」と感じることもあるでしょう。歌詞の解釈は人それぞれです。むしろ100人が読めば100通りの読み方ができるのが素晴らしい詩というものであり、素晴らしい芸術作品だと思います。
第1位 君さえ居れば何も要らない / モーニング娘。
つんく♂の歌詞は、ほとんどがつまらない。単純な単語の羅列だったり、語感はいいけれども意味が分からない言葉の繰り返しだったり、寒い駄洒落だったり、すぐに廃れそうな流行語だったり、説教臭かったり、無駄にスケールが大きくて閉口したりする。待つ子ミジメックスって何だよ。地球が泣いているって何だよ。そもそもラブマシーンって何だよ。あ、矢口のことか。確かに奴はラブ・マシーンでセクシー・ビームだったな。14年かけて伏線が回収されたな。
しかし一年に5つくらい、「すごくいい」のがある。私はそれを味わうために、つんく♂とハロプロを見続けてると言ってもいい。「すんごくいい」のにあたると、私の感情は底が抜けたように流れ、フレーズが頭を離れず、何をしていても脳内に鳴り響きつづけ、果ては座右の銘になるほどの影響を受けてしまう。過去の例で言えば「どこにもないものならば 作りましょう」や「誰もが知らないならば 研究しよう」や「ミニミニサイズでも幸せマキシマム ミニミニサイズでも大きな夢がある」や「迷うな セクシーなのキュートなの どっちがタイプよ?」や「1年なら我慢できる 夢あるならとことん目指せ お風呂のとき寝る前とか ちょっとは電話して」や「やんやん 年とりたくない やんやん このままがいい」や「自由で何が悪いというの?好きなようにしていいじゃない」や「かぼちゃの馬車を正面に回して!」や「ガラスの靴はこの手の中にある」などだ。
そして『君さえ居れば何も要らない』は歌詞がいい。歌詞だけがダントツにいい。もう泣けて泣けてしかたない。個人的には、ハロプロの歴史の中でも三本の指に入る歌詞だと思っている。
と言っても、この歌詞は決して多くの人の心には響かないだろう。100人に1人くらいがぐっとくれば、いい方ではないか。そして私はまさにその「1人」なのである。
つんく♂は、ラブソングに心理描写や情景描写やシチュエーション表現を多用する。その反面、女性的な身体表現や体の接触表現をあまりしない(胸のふくらみとか、スカートの下とか、バナナの皮とか、秋本康が頻用するアレね)。結果、明らかに思春期女子の恋を歌っているはずなのに、主人公が男でも女でも大人でも子供でも大丈夫だし、その愛する相手が男でも女でも大人でも子供でも問題がない世界観になる。だからこそ、つんく♂の歌はセクシュアルマイノリティからの絶大な支持を得ているのだと思う。世界中の「踊ってみた」「歌ってみた」動画を見ていると、日本でもタイでもフランスでもアメリカでもメキシコでも、世界中のオカマちゃんたちがハロプロを好んでカバーしている。国境を越えて通じるものがあるようだ。なんだかほほえましい。
『君さえ居れば何も要らない』は、つんく♂にしては珍しい男性目線の歌詞である。少し引用しよう。
「目をキラキラさせて僕に語った君の将来図は ただ聞いているだけで胸が熱くなり泣きそうになった 君さえ居たなら何も居らない 僕らの将来は誰も決められない」つんく♂はこの曲を、息子の寝顔を見ながら書いたという。モーニング娘。が歌うのだから女子の恋愛の歌詞ってことにしようとしているけれど、実際は違う。そもそも思春期の女子にこの状況は生じにくい。この曲は自立した大人が、まだ自立しきっていない他者を愛し、支えようとしている歌である。ここまでは家族愛と言ってもいい。
でも「時代が変わっても僕は変わんない」「年齢を重ねても愛は変わんない」という部分から、この二人は確固たる社会的契約・血縁的確証を得ていない不安定な関係だということに気付く。ガチガチに戸籍や血縁で縛られている夫婦や親子や家族では、このような言葉を言う必要があまりないからだ。それを踏まえると、歌い出しの「僕たちは自由だろ なのに窮屈だ」というのも、「あんなに怯えてたあの日のことを忘れてしまうの 心から誓った真夜中二人強く抱き合った」という歌詞も、意味がはっきり見えてくる。「二人の現実が真実となるように」というのも、二人の関係が「真実」とは認められていない社会の存在を暗に表している。
さらに最後の「太陽が今日もまた美しく顔を出す まるで僕たちを祝福してるように」というのは明らかにセックスの後の朝であり、太陽以外は僕たちを祝福してくれていない状況であることの比喩になっている。つまり周囲から祝福されない、でもお互いを思い、必死で支えあっていて、すでに何年か肉体関係のある二人の歌なのである。不倫でも年の差でも身分差でも、ロリでもペドでもゲイでもレズビアンでも近親相姦でも、教師と生徒でもロミオとジュリエットでもブロークバック・マウンテンでも何でもいい。とにかく世間から祝福されない二人が、それでも強く惹かれ合い、セックスし、その関係が何年も続き、周囲から隔絶したかのような密室で夜を過ごした翌日の朝の歌なのだ。それでも「今日もまたI LOVE YOUをやさしくささやい」て、いつか「二人の現実が真実となるように」願ってるんだよ。泣けてくるね。
歌詞に直接的な表現は何一つないのに、シンプルな言葉選びだけでこれだけの状況を伝えてくるのだからつんく♂はすごいと思う。たぶん新宿二丁目のハロヲタの皆さんもこの曲には震えているはず。しかし、これをあの竹のように真っすぐ生きている侍の申し子・鞘師に歌わせるのは似合わない。ていうか、今のハロプロメンバーの誰にとっても、この歌詞は背伸びしすぎている。強いて言えば、小田さくらちゃんのための曲なのだろうか?言いたかないけど、たぶん今一番この曲を上手に歌えるのは矢口だな!
ちなみに洗車モップみたいな衣装と、低予算丸出しのMVは良くも悪くもいつものハロプロクオリティです。どうかと思います。
第2位 大人の途中 / スマイレージ
非常に残念な処女喪失の歌。そこそこ可愛い、ちょっと調子に乗った女の子が、年上の不良の男子に憧れて、「いい感じになってきた!彼女になれるかも~!」なんて浮かれている間に、気付いたらどこぞに連れ込まれて、気付いたら陰茎が挿入されていた、という何とも残念なエピソードである。「頭ん中 真っ白け 手足バタバタしてるだけ」「大好きな人 確かに憧れの人なのよ 声をかけたの それも私なんだな」「Oh my god 夢見てた 感動的な場面なの No そうじゃないよ 感動しないもん」「私が馬鹿なの アーメン」どれも秀逸。確かに高校の頃クラスに一人くらい、こういう痛い目にあっている女の子はいたよね。女子高生の間ではわりとありふれたエピソードだよね。たぶん主人公の女の子は、処女だけ取られてこの後ヤリ捨てられちゃうんだろうなぁ。ちょっとヤンチャな男に憧れていた女の子も、こうやって大人になって「真面目で誠実な男が一番」という価値観に変わってゆくのですね。
真っ赤な照明も意味深。
第3位 おへその国からこんにちは / ハロプロ研修生
タイトルだけで今年一番笑った。どんな国だよ。何がこんにちはしてるんだよ。臍ヘルニアか。
もちろん三波春夫の『世界の国からこんにちは』のオマージュだってことはわかっている。そんな御託はどうでもいいんだ。一番の問題は「世界」のかわりに「おへそ」を持ってくるセンス なんだ。しかも、入りの台詞が「なあみんな、へそんとこよろしく!」 である。どう冷静に考えても頭がおかしい。へそを指さしまくって腹をパンパンするダンスを、へそ出し衣装で舞い踊る、下は11歳から上は16歳の女の子たち。狂気である。このタイトルを「よし」 としてゴーサインを出す企画会議がこの世に存在するというだけで、人類の多様性に恐れおののき五体投地したい気分だ。ちょっと低め内角を狙いすぎなんじゃないかい?これデッドボールぎりぎりだろ?
ちなみに「おへその国からこんにちは」連呼と、「なあみんな!へそんとこよろしく!」以外の歌詞はいたって普通である。大事なことを言っているようで実は特に何も言っていない、でも底抜けにポジティブだから弱っている時には心にスッと入り込んでくる、いつものつんく♂の歌詞である。つまりこの曲で言いたいことは「おへその国からこんにちは」だけ。 さらに突き詰めてしまえば「女子中学生のおへそが集まっている国がここにあるよ!」ということであり、「女子中学生のおへそが好きな人はこの国においで!ハロプロ研修生っていうんだよ!」ということである。もう何も言うまい。そのまま世界中の好事家を集めればいい。つんく♂がメンバーに絶対に手を出さないタイプであることに私は心底ほっとしている。もう諦めたよ、あくまで「おへその国」であって、おへその下の国じゃないだけマシだと思うことにしたよ。むしろ、これに耐えられる柔軟性をもった女の子だけが生き残れる国 なんだろ?まったく人の世はアフリカのサバンナよりも過酷だよ。
海外でハロプロは確かに人気がある。YoutubeのMVに字幕を付けるのも大賛成だ。海外のファンも喜んでいる。でも、この曲にだけは字幕を付けちゃダメだ。こんなものに字幕を付けて外国の人に見せちゃぜったいにらめぇぇぇぇぇ!!ヲタとつんく♂のみならず、事務所ぐるみでロリコンだってことがばれちゃううぅぅぅ!!かっこつけてクールジャパンぶってるんだから、やめてあげてえぇぇぇ!!
ちなみに同じハロプロ研修生の『彼女になりたいっ!』も最高のロリコン賛美ソングで、頭を抱えてしまう秀作に仕上がっている。
第4位 愛の軍団 / モーニング娘。
鞘師がメインになったモーニング娘。の歌詞の特徴、それは「逆境からの挑戦」 である。
鞘師がセンターになった最初の曲『One・Two・Three』の「あぁこの夢には ねぇどれくらいの可能性があるというのか さぁ全部認め 未来を信じよう」という歌詞を見たとき、ねじ子は驚いた。モーニング娘。の歌詞が大きく変わった瞬間だった。それまでモーニング娘。は逆境を認めていなかった。国民的アイドル面をいまだにしていた、とも言える。モーニング娘。が全然売れなくなったことも、テレビに呼ばれなくなったことも、知名度がないことも、オワコンと馬鹿にされていることも、他の女性アイドルグループに大差で負けていることも、すべて認める。かつ未来を信じる。正しい現状認識 が初めて確認できたのだ。そしてEDMとフォーメーションダンス という「次のステップ」 を初めて示した。結果として『One・Two・Three』はよく売れ、今のモーニング娘。を象徴する曲になった。
以降ずっと、モーニング娘。の鞘師メイン曲は「認められるために(もっと言えば売れるために)努力し、挑戦しつづける女の子」 の歌だ。鞘師はまるでサムライのように芸事に一生懸命で真っすぐである。「姫路城下の刀の鞘を作る一族」の苗字にふさわしい姿だ。そして、その決意を上手に言葉にすることもできる。鞘師がセンターにいる一番大きな理由は、顔でもダンスでも歌でもない。一生懸命に歌とダンスに励む「真摯さ」 を最もわかりやすく具現化している存在だからである。その愚直さ、目標に向かうひたむきさとガッツ、色気や邪心のなさはフィギュアスケートの浅田真央選手に近い。日本人が一番好きなタイプのアスリート だと思う。「アスリートかよ!アイドルじゃないんかい!」と言われてしまうと非常に耳が痛いが、鞘師ならなんとかしてくれると信じてる。
『愛の軍団』は音源を聞くと、明らかに「ワイの軍団」と歌っている。これは「つんく♂の軍団」であり、「我々の軍団」でもある。つんく♂やメンバーやスタッフやファンも含めた「我が軍」 とも言える。確かに、今のモーニング娘。は逆境や偏見や過去のモーニング娘。と戦っていると思う。「大きな力に飲み込まれない」そうである。「大きな力」がいったい何を指すのかはよくわからないが、折れずに頑張ってほしい。
第5位 ヤッタルチャン / スマイレージ
一番の落ちこぼれだった関西出身の中西香菜ちゃんをセンターに抜擢して作った、関西弁のコミックソング。「昔はよかったなんて言わせない 未来の方が楽しいって思わなきゃ損」という歌詞も含めて、前田憂佳という巨大なエースが抜けた後のスマイレージの新しい方向性を示すことができた曲だ。
さらに加筆するとすれば、1番のAメロ部分の歌詞がいい。
「一日じゃ足んないよ」なんて 言っちゃって 甘えちゃって たぶん1年間あったって 限界まで 遊んじゃって 君は いつだって「ない ない ない」 そして いつだって「ヤバイ ヤバイ ヤバイ」 どんな時もデキナイチャンだもんね ね ねねね
身につまされる……。締切前のすべての文筆家・漫画家・同人作家にこの歌詞を捧げたい。ねじ子もどんな時もデキナイチャンだもんね……。ね。ねねね。
第6位 私が言う前に抱きしめなきゃね / Juice=Juice
さっきも書いた。「覚悟とかないならバイバイ」「足震えちゃってる子バイバイ」「本物の覚悟が今日も星となる」「社会はCOOLで 流行りはもう古い 星空が今夜も眩しい」という歌詞が、デビュー曲らしい悲壮な覚悟と決意に満ちている。それも含めて、デビュー直前に脱退してしまった大塚愛菜ちゃんのための曲だったと思う。(2013/12/29)
2013年俺コンランキング・ハロプロ楽曲編 第1位 イジワルしないで 抱きしめてよ / Juice=Juice
さっき書いた。
そうそう、ダンスショットの石田亜佑美ちゃんヴァージョンには笑わせていただきました。動きはキレキレなんだけど、石田亜佑美ちゃん特有の東北っぽいもっさりした感じ、独特のダサさが炸裂していてたいへん結構です。
第2位 わがまま 気のまま 愛のジョーク / モーニング娘。
今年のモーニング娘。は快進撃をかましてくれた。楽曲も非常に興味深いものが多かったし、ダンスもどんどん上手くなってる。パフォーマンスレベルが上昇しすぎて、なんだかもうこれまで見たことがない珍妙なもの になってきた。売上が上がるのも当然である。だって、こんなの見たことないもん。 新曲のダンスを見るたびに「なんだこれ」と思う。異次元に突入してるぞ。しかもまだ全員が若い。彼女たちはこれから一体どうなっちゃうんだろう。楽しみでもあるし、なんだか恐ろしくもある。
『Help me!』『A B C D E-cha E-chaしたい』『Happy大作戦』『愛の軍団』『わがまま 気のまま 愛のジョーク』どの曲もよかった。クオリティは横一線で、どれを選ぶかはもう好みの問題だ。悩んだすえに「踊ってみた」動画で繰り返し見たこの曲にした。
彼らはニコニコ動画では有名な「踊り手」 で非常に人気が高いらしく、最近はmorning musumen。というユニット名でオリジナル曲を作ったりライブをしている、らしい。中学生の間での知名度は下手するとモーニング娘。そのものよりも高いのかもしれない。リーダーの白服さんは鈴木香音ちゃん推しが高じてmorning musumen。を結成したという。これは新しい応援のかたちだなぁ。同じ香音好きとして素直に尊敬する。彼らがモーニング娘。に若い女性ファンを連れてきてくれてるのも実感する。今までいなかったファンをこちらに連れてきてくれて、どうもありがとう。アップフロントがmorning musumen。を拾っちゃえばいいのに、ってわりと本気で思ってる。
ハロプロも16年、ねじ子のハロヲタ歴ももう16年だけれど、いまだに新しい形の応援方法を作り出すファンが続々と生まれてくるんだから面白い。ハロヲタは、ときにハロプロそのものよりも面白い。
第3位 私が言う前に抱きしめなきゃね / Juice=Juice
イントロのサックスと、歌いだしの大塚愛菜ちゃんが最高。「覚悟とかないならバイバイ」「足震えちゃってる子バイバイ」「本物の覚悟が今日も星となる」「社会はCOOLで 流行りはもう古い 星空が今夜も眩しい」という歌詞が、デビュー曲らしい悲壮な覚悟と決意 に満ちあふれていてシビれる。この曲の大塚愛菜ちゃんは本当に良かったなぁ。脱退してしまって非常に残念だ。つかぽんには(またはつかぽんの御家族には)この曲に歌われているような「本物の覚悟」 が足りなかったのだろうか?よくわからない。そんなことを考えてちょっと切なくなるインディーズデビュー曲。
第4位 ロマンスの途中 / Juice=Juice
大塚愛菜の脱退、センターの宮本佳林の足の骨折と不幸が続き、どうなることかと思ったJuice=Juiceのメジャーデビュー曲。しかし楽曲さえよければそんなマイナス要素はすべて吹き飛ぶってことがよくわかった。ドラゴンボールのOP『摩訶不思議アドベンチャー』と少女革命ウテナのED『Truth』を足して、割らずに、ファンクの粉末をどばっとふりかけたような曲だ。ドラゴンボールもウテナもファンクも大好きなねじ子には、生きているご褒美を与えられたようである。Bメロ、さゆべぇの鼻にかかった謎のパート「んのな~い」 (この動画で1:05)と、大サビのカリンの「すごおぉい!ヤヴアァァイ!!」 (この動画で4:33)が最大の聴きどころ。ヤヴァイのはカリンちゃん、あなたの顔芸です。画面から気合いがはみ出ています。収まりきっていません。ゆきずりの恋愛を肯定する歌詞も、気合いの入ったハイティーン女子特有の高飛車な高揚感がよく表現されていて好きだ。
第5位 ええか!? / スマイレージ
スマイレージは今年が一番きつかっただろうなぁ、と思う。でもすごく良い曲が続いている。スマイレージの置かれている状況は、℃-uteの『Danceでバコーン!』→『会いたいロンリークリスマス』→『Kiss me 愛してる』の時期によく似ていると思う。ファンはまったく増えないし、むしろ目に見えて減ってるし、メンバーもスタッフも迷走を自覚していただろう。でも、海の底にゆっくりと砂が堆積していくように、スマイレージという海には今年静かに良曲がたまっていった。今はそういう時期だ。メンバーの実力は折り紙つきなのだから、あと3年踏ん張ることができれば状況は好転すると思う。そこまで頑張ってほしい。
『ヤッタルチャン』は、ゆうかりんという巨大なエースが抜けた後のスマイレージの方向性を初めて示すことができた曲だった。そういう意味でも℃-uteの『Danceでバコーン!』にどこか似ている。そしてその次の『ええか!?』は他に類のない冒険的なラップソングで、聴いていてとても楽しかった。二期メンバーもみんな可愛いよ。
第6位 Help me! / モーニング娘。
今年の快進撃の最初の一撃となった曲。ここからずっとシングルオリコン1位が続く。久しぶりに1位が取れてとても嬉しかったなあ。モーニング娘。がフォーメーションダンスを強く意識して前面に押し出してきた のも、たぶんここからだと思う。
ニコニコ動画でモーション・キャプチャーされたMMDが流行しているのも微笑ましい。モーション・キャプチャーでキャラクターたちが踊っているのを見ると、確かにこの踊りは妙にシュールで笑える。異質で、なにより斬新だ。
【ニコニコ動画】【進撃のMMD】Help Me!!【団長の憂鬱】
皆さん楽しそうでなによりです。
今年は以上。あとのランキングはずっとモーニング娘。の曲が続くので割愛します。なんと!Berryz工房と℃-uteがない!Berryz工房は『アジアンセレブレイション』、℃-uteは『Crazy完全な大人』『あったかい腕で包んで』が良かったと思います。でも今年はどちらのユニットも決定打と呼べるものがなかったなぁ。引き続き来年に期待しています。(2013/12/26)
2013年俺コンランキング・楽曲編 1~5位 ※俺コンランキングとは2013年に見たり聞いたりしたものの中から勝手に自分内でランキングを付けたもの。独断と偏見に満ちている。しかも必ずしも 2013年に発表されたものではなかったりする。
今回は長くなってしまったので、1~5位と6~10位でエントリーを分けます。
2013年俺コンランキング 6~10位 2013年俺コンランキング 1~5位
2013年俺コンランキング・楽曲編。
第1位 イジワルしないで 抱きしめてよ / Juice=Juice
今年一番私のツボを押してきた音楽ユニット。『私が言う前に抱きしめなきゃね』『天まで登れ!』『ロマンスの途中』『イジワルしないで抱きしめてよ』『初めてを経験中』と立てつづけに5つも良曲が続いた。ハロプロランキングと区別が付かなくなってしまうので一曲のみの紹介にするけれども、Juice=Juiceだけで今年の楽曲ランキングをすべて埋めつくしてもいいくらい、打率が高かった。
Juice=Juiceの魅力を簡潔に述べると、 ①ちゃんと歌って踊れる。 ②ライブでもテレビでもすべて生歌。しかも上手。 ③メンバー全員が可愛い。 ④楽曲コンセプトがしっかりしている(ファンク歌謡。) ⑤ファンクがよく似合う特徴的な声。 ⑥年齢的にも精神的にも成熟している女性が二人いて、きちんとグループを支えている。宮崎由加にゃんと金澤朋子ちゃんね。
特に④⑤に強く貢献している金澤朋子ちゃん(略してかなとも)の魅力が光る。ねじ子が今年最も萌えたのは『イジワルしないで抱きしめてよ』の彼女のパート「私はローズクォーツ」と「ねぇねぇ あなたの匂い好きよ」を聴いた瞬間であった。音質の悪いラジオ音源で聴いたにもかかわらず「うわあ!すげえ!」と叫んでしまった。色っぽくハスキーで抜けた声がたまらない。リズムも音程も外さないし。きちんと学校に通って勉強している理系の女子高生なところもいい。17歳までまったく芸能活動をしていなかった、けどフェアリーズや℃-uteの追っかけはしっかりやっていたところもいい。℃-uteのカラオケ大会で優勝、というたった一度のチャンスからここまでのし上がってきているところもいい。一般社会で一通りの経験をきっちりこなしているであろうに(※妄想です)そんなことはつゆ知らず、素知らぬ顔でアイドルごっこ、いやもっとはっきり言ってしまえば「処女のふり」ごっこをきっちりやっている感じもたまらない(※妄想です。)いいねぇ、これからもその調子でどんどん我々をたぶらかしてくれたまえ。
この曲の仮タイトルは『私はローズクォーツ』だった。「なーにがローズクォーツだよ、いい加減にしろよ。そもそもローズクォーツってなに?え、パワーストーンなの?知らなかった。ちょっと勘弁してよ~つんく♂女子力高すぎでしょ~」というねじ子の脳内ツッコミをすべて吹き飛ばす、金澤朋子の「私はローズクォーツ」の説得力。あぁかなとも、確かにあなたはローズクォーツかも。いや、ローズクォーツだわ。どんな石なのか全然知らないで言ってるけど。
第2位 ビバナミダ / 岡村靖幸
岡村ちゃん完全復活の一曲。今年はベテランの久々のシングルに佳作が多かった。ディビッド・ボウイの10年ぶりの新譜 も良かったし、KISSの新曲 も良かったし、ローリング・ストーンズの新曲 もポール・マッカートニーの原点回帰の新アルバム も良かった。どれも昔と変わらない熱量とクオリティをもっている。芸術の世界において「変わらない」というのは批判されがちだが、そんなのどこ吹く風である。同じ煎餅を30年間焼き続ける老舗の職人の人生だって、素晴らしいではないか。
この曲はなんとタイアップ付きだ。2014年1月から放送されるTVアニメ『スペース☆ダンディ』の主題歌になるらしい。MVも全編アニメになっている。岡村ちゃんの不思議な踊りがきちんとアニメで再現されている。最高だ。現代美術家・会田誠の手掛けたジャケットも素晴らしい。なにより、今の岡村ちゃんのためにきちんと動いてくれる周囲の大人がいること、きちんと大きなプロジェクトに組み込んでもらえていることが嬉しい。これはお金と手間がかかってるよな。私はもう多くを望まない。ただアニメ放送中にクスリで再々々逮捕されるのだけはやめてほしい。
この曲は歌詞も冴えている。「いくら便利なれど 星は未知なもの だから電車を飛びおり 会いにいこう ミニ履く子 いつも気になるよ だから電話もかけずに 会いにいこう」そうか。便利になって、電子回線で常時つながっている時代だからこそ、岡村ちゃんは「電話もかけずに 会いにいこう」と歌うのね。アポなしね。『カルアミルク』の頃は「電話なんかやめてさ 六本木で会おうよ」と一応アポはとってたから、さらに前のめりになったんだな。いいね。
第3位 マジ勉NOW! feat.新井ひとみ / dancinthruthenights
tofubeatsさんを初めて聴いた曲。ネットから自然発生的に現れた新しいスタイルの音楽制作者だ。神戸在住の学生のままで、勝手にいろんな曲を自己流でアレンジして、youtubeに上げまくる、そこから実際の人脈ができて、色んな音楽家とコラボして名をあげていく。その出世の仕方がいい。そしてその「のし上がり方」をわかりやすくネット上に逐一見せている。それも素晴らしい。音楽家の皆さんは今、「音楽でお金を稼ぐ方法」を必死で模索していると思う。tofubeatsの出現は日本において音楽で世に出るための1つの新しい形であり、とても勉強になる。
例・森高さんの『ザ・ミーハー(原曲)』
今聞くとアレンジがあまりに軽くて、私は正直ちょっと聴いていられない。これにピコーン!と来て勝手にtofubeatsがアレンジしたのがこれ↓
ついに森高本人を起用して作ったメジャーデビュー曲がこれ↓。
確かにどことなく『ザ・ミーハー』に似ている。でもまったく違う曲だ。これはしっかり、今の時代の音になっている。
私たちが子供の頃は、「ある曲を聴きたい」と思っても、なけなしのお小遣いを握ってレンタル屋にCDを借りにいくか、気長にラジオのリクエストを待つか、ジュークボックスに100円を入れるくらいしか方法がなかった。そうすると、そのとき売れているもの、流行っているもの、大量に消費されているものしか手に入らない。金銭的余裕のない若者が、マイナーな名曲や古い曲を聴くことは家族の援助でもないかぎり不可能だった。
でも今はyoutubeがある。youtubeはある意味、既存の音楽業界の収入源を脅かす存在だろう。でも、物心付いたときからyoutubeという無料の、収録曲が無限大で、時代や流行や国すらも問わないジュークボックスを手に入れている若者達が、無限の楽曲の海で自由に泳いでいる。そして若い脳細胞の中で新しい音楽を鳴らしている。それがわかって良かった。「日本のポップ・ミュージックは死んだ」と思っていたねじ子にとって、これは大いなる福音である。頑張ってください。
で、tofubeatsさんのお仕事の中で一番好きな曲が「マジ勉NOW! feat.新井ひとみ」。東京女子流の新井ひとみちゃんのボーカルが、ひときわ可愛い。あぁ、どうしてこの曲が東京女子流の新曲じゃないんだ?「はなかっぱ」のエンディングで流せよ!そしたら毎朝踊るのにぃ!
第4位 ロックンロール・ハネムーン / くるり
※視聴 しか見つかりませんでした。不便。
くるりの新メンバー・ファンファンのトランペットが堪能できる一曲。
私が知らない間にくるりのメンバーがまた1人減っていた。くるりのメンバーチェンジは激しい。下手するとモーニング娘。より激しい。くるりのファンは、そのたびに怒る。しかし不肖ねじ子は「何をそんなに怒っているの?モーヲタを見習えばいいじゃない」と思う。
モーニング娘。のファン略してモーヲタは、なによりも停滞を嫌う。そしてそれは、おそらく生みの親であるつんく♂も同じである。つんく♂はモーニング娘。メンバーの声や性格や生い立ちやからインスピレーションを得て曲を作るタイプだ。しかし、一人の人間がつんくに与えるインスピレーションにはどうしても限りがある。つんくが常に新しい曲を量産し続け、モーニング娘。を存続させるためには、新しいメンバーの新規加入が常に必要なのだ。もちろん、あまりに人数が増えすぎても仕方ないので、ある程度のところまで実力と知名度とファンをつけたメンバーには卒業してもらう。そうすると、卒業した子はただの「ぽっと出」ではなく、「元モーニング娘。」という箔を付けることができる。その後の芸能活動もずっと楽になるだろう。そしてまた新しいメンバーが入ることによって、新しいタイプの曲が生まれる。これが永遠に循環され、モーニング娘。は転がり続ける。モーニング娘。という特殊な集団の真の存在意義は、つんく♂にインスピレーションを与えるメンバーの随時加入と卒業にこそあるのだ。ファンもそのシステムを愛しているからこそ、常にメンバーの入れ替わりを待ち望んでいる。真のモーヲタは追加オーディションがないと、むしろ怒りだす始末である。それはロリコンだからじゃなく(いやロリコンも多いけど)、純粋に「つんく♂は次はどんな魅力的な女の子を私たちに紹介してくれるんだろう?」 とワクワクしながら待っているのだ。
くるりも同じである。岸田君はおそらく、いつだって新しい音を響かせてくれるミュージシャンを探している。彼の琴線に触れ、インスピレーションを与えてくれる楽器の使い手をいつも追い求めているのだ。そして、インスピレーションがわかなくなってしまったり、岸田君の期待に添えなくなれば、ミュージシャンたちは次のチャンスを求めて旅に出る。そのミュージシャンは「元くるり」という肩書きを得て、おそらくスタジオミュージシャンの世界では一生食うに困らないのだろう。モーニング娘。と同じ構造である。だからくるりのファンも、「岸田君は次はどんな魅力的なミュージシャンを私たちに紹介してくれるんだろう?」 とワクワクしながら待っていればよいのである。私もいつだってワクワクしているし、いつだって待っている。ファンファンちゃんのトランペットの切ない音色は最高だね。つんく♂が現在、金澤朋子の声にビンビンに萌えて名曲を作りまくっているように、岸田君もきっとファンファンの哀愁を感じるトランペットの音色に創作のスイッチをガンガン押されてるんだろ?ならば私は何の文句もないよ。むしろ賞賛する。
どうせモーニング娘。と同じシステムなら、卒業と加入を興行に絡めればいいんじゃね?とさえ、思う。つまり「ファンファンは×月×日に行われる武道館コンサートをもって、くるりを卒業します!それまでは精一杯、くるりとしての活動を頑張らせていただきます!なお、卒業後は○○として活動しますので、くるり同様、○○の方も応援よろしくお願いします!」っていう、例のアレね。卒業コンサートで手紙を読み上げてメンバー全員号泣ね。ファンもきちんと最後のお別れができるし、なによりチケットが売れるよ!やったね!ロックンロールの信条とかけ離れた最低のプランだけどね!くるりは絶対にそんなことしない!って断言できるよね!
与太話はさておき、おそらく岸田君にとって、くるりは佐藤君さえいればいいのだ。佐藤君は外から見るといったいどんな仕事をしているのかよくわからない人だが、くるりにとっても岸田君にとっても、佐藤君はなくてはならない存在に違いない。それはハロプロにおける「まこと」のようなものである。つんく♂にとって創作を続けていくために最も大事な存在、それがまことである。端から見ればただのMCが下手なキノコなのだけれども、実は誰よりもなくてはならないハロプロの最重要メンバーなのだ。根拠はないが、長い間つんく♂を見ているとそう確信する。というわけで、誰か私につんく♂×まことの同人誌描いてください。 逆でもいいです。
第5位 ふりそでーしょん / きゃりーぱみゅぱみゅ
この曲は豆しばとタイアップしてがっつりプロモーションCMを打っていた。いかにも電通仕掛けだ。それはこの曲にとって非常に不幸だったと思う。ねじ子はアニメ『銀魂』を見るたびに、毎週毎週「ふりそでーしょん」をバックに「豆しぱみゅぱみゅ」を見せつけられて、心底うんざりしていた。最後の方はもう「私はただ『銀魂』が見たいだけなんだよ!なんだよこれ!豆しば死ね!」くらいの気分になり、曲を聴きたくなくなった。youtubeでMVをクリックする意欲をそぐのに十分な、圧倒的物量 だった。
しかしぐっと我慢してMVを見ると、ダンスがいい。しかも1番だけ、すごくいい。皆さんも我慢して一番だけ見てほしい。紅白の衣装をまとったダンサー達が、長テーブル越しに手と足と体幹の角度だけで見せる操り人形のような群舞が素晴らしい。ちなみに2番のダンスは椅子から離れてこっちに来てしまった途端に凡庸でありがちになるので、途中で視聴を止めてもらってかまわない。
きゃりー本人の成人式というタイミング、紅白のシンメトリーな衣装と家具、テーブルの上の赤いごちそうと白い皿、ごちそう越しに見せるダンス。ダンスを長テーブルで隠すことの美学も含めて、非常に豪華だ。きゃりーぱみゅぱみゅのキッチュなMVがたどり着いた、一つの頂点だと思う。
ちなみに曲だけを評価するならば、おそらく「にんじゃりばんばん」の方がいい。今年のヤスタカの仕事の中で一番好きだ。メロディ・インスト・アレンジ、すべてひっくるめて最高だ。
でも「にんじゃりばんばん」のMVは、きゃりーの特徴である「カワイイ要素を大盛りにすることで作り出す」 いわゆるキッチュな世界観にまるで合っていない。ていうか、忍者という「極限まで要素をそぎ落として闇と同化するべき」存在と、要素山盛り・グロテスク・原色のキッチュは正反対なのだ。もとから合うはずがない。結果的にいつもと比べて物足りない映像作品になってしまってる。実際は予算も手間も相当かかっていると思うけど。これでは「クールジャパン予算目当ての安易な海外向け作品だ」「日和った」と言われても仕方がないと思う。浅草の出店を歩きながら「あー、はいはいニンジャね、サムライゲイシャね。海外の人そういうの好きだよね~」と身に染みてしまう、あの感じ。日本人から見ると単純につまんないし、少し冷めちゃうんだよね。もちろん歴史を振り返ってみても、結局はそういう「わかりやすい記号」がないと海外で受け入れられにくい、お土産も売れないってことはよくわかってる。世界ではワンピースよりナルトの方が人気なんでしょ?そりゃ知ってるよ。むしろ私だってワンピよりナルト派だよ。ニンジャだのサムライだの、むしろ私も大好きだよ。でもさー。この曲のMV、そもそも忍者なのか姫なのかはっきりして欲しいな。どっちつかずで残念。
2013年俺コンランキング・楽曲編 6~10位 ※俺コンランキングとは2013年に見たり聞いたりしたものの中から勝手に自分内でランキングを付けたもの。独断と偏見に満ちている。しかも必ずしも 2013年に発表されたものではなかったりする。
今回は長くなってしまったので、1~5位と6~10位でエントリーを分けます。
2013年俺コンランキング 6~10位
2013年俺コンランキング 1~5位
2013年俺コンランキング・楽曲編。
第6位 Get Lucky / Daft Punk
ダフト・パンクの8年ぶりの新譜。私の好きだったダフト・パンクはどこかに行ってしまった……と思っていたら、予想の斜め上の方向から帰ってきた。しかも私の大好きな方向、まさかの70年代ディスコファンクである。まるでダフト・パンクじゃないみたい。ヴォーカルも知らない黒人さんだし。誰。どうやらファレル・ウィリアムスという名のアメリカの音楽プロデューサーらしい。カッティング・ギターの音色も最高だ。誰。と思っていたらまさかのナイル・ロジャースだった。しかもちゃっかりMVにも映ってる。やだー、完全にシック(CHIC)じゃないですかー。夏は毎日これを聴いていた。
第7位 リスペクトーキョー / アップアップガールズ(仮)
アップアップガールズ(仮)の曲で一番好き。この曲を聴くために横浜ブリッツまで行った。近所のおばちゃんに「芸能人みたいに可愛い」と言われ、田舎で勘違いを重ねた女子高生が、アイドルになりたくて、休日に原宿に来て、メディアで扱われる肥大した東京のイメージをもとに勘違いをまき散らす歌詞がとてもよくできている。歌詞を体現しているかのような、長野と群馬在住の(東京に通ってアイドルをやっている)現役女子高生の二人がメインで歌っているところもいい。さらにこの曲のバッキング・トラックは、ヘッドフォンで爆音で聴くと軽くトリップできるほど心地よい重低音をしている。レコードショップでインストルメンタルを視聴していたら、自分が埃まみれの地下のクラブに紛れ込んで午前2時にソルティドッグを片手にカウンターでウトウトしているかのような幻覚にとらわれた。あぁ、もっていかれる音楽だ。目を開けたら池袋のタワーレコードに自分がいて驚いたほどである。現実は、乙女ロードでフィギュアを山ほど買った帰り道に小さいオタクのおばちゃんが試聴機の前で一人たたずんでいるだけなのだが。
第8位 紅蓮の弓矢 / Linked Horizon
今更私が紹介するまでもない、アニメ「進撃の巨人」のオープニング曲。
突然だが、日本の若者の音楽の聴き方はたいていこの3通りに大分できると思う。
①洋楽のみを聴く。全米TOP40などをよくチェックする。邦楽には全然ピンとこない、むしろ若干馬鹿にしている。
②J-popのみ、広く浅く聴く。
③特撮ソング・アニメソング・声優ソング・ゲーム主題歌など、いわゆるサブカルチャー周辺の楽曲を偏重する。
幅広い年齢層であれば、これに④クラシック・ジャズを寵愛する 派閥もいると思うが、若者では人数が少ないため今回は割愛する。
1990年代くらいまでは、これら3種類の音楽好きのうち、最も幅広く豊かな音楽体験ができていたのは①の洋楽派だったと思う。②邦楽は洋楽の後追いばかりであったし、③当時のアニメソングは、メロディーや歌手は秀逸だがアレンジやオケにあまりにお金がかかっていなくて、ペコペコしたシンセサイザーの軽い音か、お風呂の中で録音したのかと思うほどボワボワした音のものが多かった。ねじ子は生まれてこのかたずーっとオタクなので、アニメソングも特撮ソングも愛していたけれども、「音楽としてのクオリティが高い」とはお世辞にも言えなかった。
しかし時は流れ、現在の2010年代において、最も幅広く豊かな音楽体験をしているのは実は③のアニソン偏重派の人たちだと思う。現在のアニメソングは世界の音楽を見渡してみても、最も金が安定して稼げて、最も好きなことができて、クオリティ・バラエティともに実は一番層の厚いジャンルになっている。『紅蓮の弓矢』を聴いたときに、それを強く感じた。いま、日本でこの類の音楽を「売る」方法が、アニメのタイアップ以外には存在しないのだ。この曲は「進撃の巨人」のために作られ、確かに「進撃の巨人」のオープニングとして世界一ふさわしい曲である。そして「進撃の巨人」のオープニングというのは、世界中で音楽を何回も繰り返し聞いてもらうためにいまや最も効率のいい手段なのだ。
私がこう思うのは、アメリカ音楽もイギリス音楽も邦楽もロックもポップスも停滞して、新しい流れを久しく感じていないせいもあるかもしれない。でも、楽曲重視・歌唱力重視・ライブ重視で音楽を選んだとしても、最近はアニソンの方が打率が高いんだよ。若年層の人気が集中するのも当然だと思う。
第9位 光の果てに / フェアリーズ
アニメ「ジュエルペット」は毎クール面白い。「女児向け銀魂」と言われるほどのネタアニメぶりを、土曜の朝から見せてくれる。ねじ子が今一番楽しみにしているアニメだ。ギャグ要素をギリギリまで詰め込んで、一話完結をしっかりやって、かつ一年かけて大きなストーリーの起承転結がある。実は、今現在これができているアニメは他にない。サンリオという巨大資本とジュエルペットたちの「かわいい」という巨大な傘の下で、好き勝手やっている印象だ。
この曲は「ジュエルペット ハッピネス」のオープニング、かつエンディング曲である。どっちも同じ曲なんだよ?いまどき信じられる?その低予算ぶりもジュエルペットらしく、すがすがしいほどの潔さである。エンディングではジュエルペットと女の子たちが「光の果てに」を舞い踊る。それ自体は女児向けアニメによくある演出だけど、出来がいい。プリキュアのエンディングよりも予算はずっと低いだろうに、出来はこっちの方がいい。ステージの真ん中でずっとギターをかき鳴らしているジュエリーナ様がいい感じだ。
ちなみにフェアリーズ自身のMVはこれ。暗すぎて何も見えない。新しい技術を試すのもいいけれど、見えないのはどうかと思う。
そして、フェアリーズは頼むから生歌で歌ってくれ。安室ちゃんやspeedを目指すんだろ?下手でもいいから歌ってくれ。そしてアルバムを出してくれ。有料ライブをやってくれ。狭い箱でもいいから単独ライブしてくれ。CDリリース時のショッピングモール巡りだけ(しかも口パク)では、彼女らの魅力は伝わりにくいよ。あんなに可愛くてダンスも上手くて楽曲も魅力的なのに、もったいなすぎる。
第10位 くまモンもん / 森高千里
ちまたにあふれるくまモングッズ。どこに行っても、くまモングッズ。かわいいの洪水。うんざりだ。「そもそも沖縄に行ったら沖縄限定くまモンがあるし、北海道に行けば北海道限定くまモンが売っている。これいったいどういうこと?ご当地キャラの概念と矛盾してるよね?確かにくまモンのデザインはシンプルで秀逸だけど、それほど市場を席巻するようなモノか?」と思っていた。
でもこのMVを見終わった瞬間、ねじ子は天に両の拳を突き上げながら「くまモン、かわういいいぃぃぃぃぃぃーーー!熊本最高!熊本を日本の首都にしよう!」と叫んでいた。ダメな人。そもそも作詞作曲はKANだし、KAN大好きだし、森高の声はよく透きとおっているし、もちろん森高も大好きだし、振り付けは南流石だし。好きなものに好きなものを足してるんだから、そりゃ好きに決まってるよね。熊本城の鮮やかな緑を背景に、地元で愛されているだろうよくわからないお姉さん二人を従えて、ゆるーくダンスを踊るくまモンは、そりゃあとても可愛かったよ。はぁ。くそー、あざとい!(クリック)あざといわ!(クリック)何度も見るに決まってるだろ!ばか!
以上です。次はハロプロ楽曲ランキングでお会いしましょう。
ちなみにこの傷心はモーニング娘。武道館講演に行ったらとっとと解消されました モーニング娘。が紅白落選して悲しいなぁ。私自身はテレビ見ないですむから助かるけど、道重さゆみも鞘師里保もずーっと「紅白出たい出たい」って言ってたんだよね。まだ12歳だった鞘師がモーニング娘。オーディションに合格してすぐの頃、小さい神社へお参りに行って「紅白に出れますように」って神様にお願いしてたの、ちゃんと覚えてるよ。その頃は「そりゃ無茶ってもんだよお嬢さん。今のモーニング娘。は普通のテレビすら、ろくに出られてないんだよ」と切なく思っていたのだけれど、状況は変わりつつある。今年はもう少しだったと思うんだけどなぁ。結構がんばってたと思うんだけどなぁ。鞘師が悲しいと、私も悲しい。
しかも傷心をいやすためにジャンプを買いにいったら、ハロヲタの今日和老先生の連載『ひめドル』が打ち切りエンドを迎えていた。巻末コメントで何度も今のモーニング娘。のことを書いてくれていたというのに。まったく今日はさんざんな月曜日だ。唯一良かったことといったら、『銀魂』でいつの間にか銀時と土方が入れ替わっていて、銀時(中身土方)がびっくりするほど格好良かったことくらいである。あーぁ。
最後の「あぁ!」という台詞は、ハロプロユニット「あぁ!」へのオマージュですよね?「ああ!」でもなく「あぁ」でもなく「あぁ!」なのはわざとですよね!?わかります!私には伝わりましたよぉ!!
※あぁ!のデビューシングル『First Kiss』。いい曲。でもメンバーはあまりにも子供。閉口されてもしかたないほどの、子供。
ハロヲタ的には、ハロヲタを自ら表明して下さっているわりには片方のヒロイン(黒髪)の造形が前田敦子似だったことも敗因の一つではないかと思います。和老先生は娘。ヲタのようですから、それなら黒髪ヒロインの造形は道重さゆみ以外の選択肢などこの世に存在しませんし(※極めて個人的な意見です)もう片方の茶髪ヤンキーヒロインは、思いきって田中れいなか工藤遙にガッツリ寄せたキャラデザにしておけば、私のようなハロプロキチガイが狂喜乱舞で万札を投げていたと思います。オタクというものはオタクであるがゆえに、そういう細部にこだわるのです。絵はみるみるうちに上達して女の子達の可愛さもドンドン目立ってきていたので、次回作に本気で期待しています。そしていつか、モーニング娘。の漫画を描いて下さい。是非に、是非に描いて下さい。お願いします。商業誌でも同人誌でも、どんな媒体でもかまいません。我々はどこへだって読みにいきます。(2013/11/25)
もちろん帰りにうどん食べました。明日が待ってますからね。 ℃-uteの武道館講演に行った。℃-uteの日(9月10日)のチケットは入手困難だったので前夜祭(9月9日)である。非常に素晴らしいコンサートだった。ねじ子は3回ほど泣いた。
最近は武道館の敷居が低くなってきている。知名度も実力も関係なく、ぽっと出の新人でもイベントを打ってる印象がある。「武道館に思い入れを持つなんて古くさい」という意見もうなずける。けれども、少なくとも℃-uteちゃんたちにとって、武道館を平日2日間満員にできたことには大きな意味がある。彼女たちはどん底からここまではい上がってきたのだから。下積みの美談を作り上げるために作為的に用意された「苦労」の押し売りではなく、本当に底が見えないどん底から。そう、今では信じられないかもしれないが、℃-uteは確かにどん底だった。
8人で華々しくインディーズデビューした『まっさらブルージーンズ』に、ねじ子は当時ひっくり返るほどの衝撃を受けた。ファンの数は一気に拡大し、レコード大賞新人賞も獲った。でも、その後が非常にまずかった。村上愛が最悪の形で辞め(男性との相合傘をストーカーに撮られた翌日に電撃引退)、有原栞菜も違った種類の最悪の形で辞めた(ジャニーズの男の子と写真を撮られる)。この時の相手が悪かったせいで、現在に至るまで主要な音楽番組に出ることも、大きなタイアップを取ることも難しくなってしまった。そして追い打ちをかけるように梅田えりかchanもモデルを目指して卒業した。製作陣も初期のテンションを保つことができなくなってしまったのか、楽曲の質も目に見えて低下していく。挙げ句の果てに、梅さん卒業後初のシングル『SHOCK!』は愛理のソロ曲であった。愛理ファンおよび(ソロを望んでいなかった)愛理本人は大いに困惑し、愛理以外のメンバーのファンは激怒した。移り気なアイドルファンはもちろんのこと、度重なる不幸に耐えてきた古参ファンたちをも呆れさせるのに十分であり、熱心で強固なハロヲタでさえも℃-uteに(いや、正確には事務所に)失望してしまった。
不幸なのはそれだけではない。この頃、モーニング娘。は新メンバーを長期にわたって募集していなかった。その目的の一つはおそらく、Berryz工房と℃-uteにファンの目を向けさせることにあった。しかし、℃-uteを襲った度重なる不幸によって、その目論見は残念ながら当初の予定ほど上手くいかなかった。ファンの一部はPurfumeに流れ、48Gに流れ、ももクロに流れていった。そしてハロプロはその歴史上で最もファンの少ない時代を迎えた。2010年頃のことだ。10代後半~30代男性という女性アイドルファンのボリュームゾーンを根こそぎ余所さまにもっていかれて、ハロヲタにはロリコンとゲイと一部の女しかいなくなったのだ。ねじ子自身はそのころ最も狂信的なタカ派のハロプロ信者だったけれども、当時のハロプロ現場は確かになかなか見応えのある客層であった。どこに行っても「コミケの三日目より凄惨な光景だわ」と思った。私たちはキモヲタと呼ばれ、古臭いと言われ、「まだやっているの」と言われ、テレビでもネットでももちろん現実社会でも、散々馬鹿にされた。
もちろん℃-uteの売上と観客動員も目に見えて減っていく。でも彼女たちは諦めなかった。必死にダンスを揃え、歌唱力を上げ、容姿を磨き、決して太らず、腐らなかった。そして色々な「新しい試み」をした。結果的にはその新しい試みが実を結び、今に至ったのだと思う。
まず、ハロプロのアイドルにしては珍しく対外的なアイドルフェスに打って出た。アイドル横丁祭やニコニコ超会議に鬼気迫る勢いで出演し、毎回素晴らしいパフォーマンスをした。なぜ当時℃-uteが選ばれたのかはよくわからないが、とにかくとんでもない気迫で、10年選手としてのキャリアをきちんと出し切った。「℃-uteはライブがすごい」という評判もここから生まれた。
そして岡井千聖ちゃんのネット動画における功績も大きい。最も有名なのは『まっさらブルージーンズ』の「踊ってみた」をYoutubeにアップしたことだろう。プロ本人が「踊ってみた」動画をあげるのは今では珍しくないが、当時は新聞の社会面で紹介されるほど画期的だった。ダンスの上手さにも驚いた。真似しやすい正面からの定点撮影だったために、素人さんがそれを真似る「踊ってみた」動画もたくさん派生した。さらに岡井ちゃんをトレースしたMikuMikuDanceのモーショントレースが作られ、二次元の様々なキャラクターがニコニコ動画で『まっさらブルージーンズ』を踊り、爆発的人気が出た。『Kiss me 愛してる』でも同様の現象が起こり、若年層への℃-uteの知名度は飛躍的に上がった。
武道館の前に集まったお客さんは本当に若かった。そして女性が多かった。可愛い女の子達がメンバーカラーのTシャツを着ている。「気持ち悪さの象徴」とまで言われていたヲタTシャツをお洒落に着こなしている。可愛いフリルのミニスカに合わせたり、デニムのホットパンツに合わせたり、リボンを着けてアレンジしている。こんなにたくさんの人が℃-uteのために武道館に集まるなんて、にわかに信じられない。『SHOCK!』が初披露されて、絶望に彩られていたあのよみうりランドの観客にこの光景を見せてあげたい。というか、少なくとも私は見ることができている。あのとき在宅でSHOCK!を受けていた私も、今はちゃんと武道館にいる。『Kiss me 愛してる』のイントロにのせて、目の前で中島早貴ちゃんが潤んだ目を必死にかっ開きながら現れた瞬間に、ねじ子も涙腺が決壊してしまった。つまりオープニングから泣いていた。我ながら気持ち悪い。女であることをいいことに、「ニコニコ経由でファンになった新参のteam℃-uteでーす♥キスミーは神♥まっさらも神曲♥♥」って感じの新規客を気取ろう! と思っていたのに、はなからキモヲタ丸出しである。失敗した。しかも研修生が出て来るとどうしても研修生に目がいって一人一人コンディションをチェックしちゃうあたり、私も性根からハロヲタである。あー、リカコ可愛かったなー。Juice=Juiceのオープニングアクトも最高だったなー。思いがけず金子りっちゃんと浜ちゃんも見られたし、Berryz工房もゲストで来たし、武道館入口にいたベイビーレイズからティッシュもらえたし、ポッシボーのロビンちゃんから手渡しでチラシもらえたし、チケット代以上にお得なライブだったわー。
私は「『まっさらブルージーンズ』をMステ(または紅白)で歌い踊る℃ちゃんたちを見たい!」とずっと思ってきた。一人でも多くの日本国民にあのラミラミを、暴力的な腰振りを見せたい。それは見果てぬ夢のまま終わることも、わかっていた。でも今の勢いならば、ひょっとしたらひょっとして実現できるのかもしれない。そんな可能性を感じさせる素晴らしいライブだった。まだまだ上を目指してほしい。上、というものがいったいどこにあるのかはわからないけれども。(2013/9/11)
モーニング娘。@One,Two,Three Mステのモーニング娘。は最高でした。全員のコンディションがよく、ヘアメイクも可愛かったし、衣装も見たことがない可愛いものでした。歌番組のために新しい衣装を作るなんて。そんな大盤振る舞い、一体いつぶりのことでしょう!娘。さんたちも、6年間Mステに出ることができなかった鬱憤を一気に爆発させたかのようなエネルギッシュなステージで素晴らしかったです。ああ、また出てほしいな。
以下のイラストは2013年夏コミ無料配布用に描いたものです。
道重さゆみ
田中れいな
譜久村聖
生田衣梨奈
鞘師里保
鈴木香音
飯窪春菜
石田亜佑美
佐藤優樹
工藤遥
おまけ。
モーニング娘。がミュージックステーションに出るぅ!うれしい! 4年前までの私は毎週ミュージックステーション、略してMステを見ていた。誰が出ていようと、誰が出ていなかろうと、見ていた。ブランキー・ジェット・シティ最後の出演の『SATURDAY NIGHT』も、ミッシェル・ガン・エレファントがTATOOのドタキャン穴埋めにリハーサルなしで『ミッドナイト・クラクション・ベイビー』を披露したのも、Coccoが歌い終わった後に裸足で走り去ったのも、スピッツの春風のような歌声とペコペコしたアルペジオも、ちゃんと覚えている。でも、いつからかMステで「歌を歌う」人たちは少なくなっていった。生演奏はもちろんのこと、生歌さえも存在しなくなっていったのだ。長い時間をかけて「今のMステにあるのは音楽ではない、商売だ」という結論に至ったねじ子は、Mステを見るのをやめた。その代替はYouTubeである。好きな時に好きな曲を、ワンクリックで好きなだけ聴くことができる。非常に便利だ。何の不自由もない。
それでも、モーニング娘。がMステに出るのならばテレビが必要なのである。デヴィッド・ボウイだって40年前に『すべての若き野郎ども』の中で”Man I need a TV when I’ve got T. Rex(ねじ子訳:テレビが必要なのはT.Rexが出る時くらいさ)”と歌っていた。NHK-BSで『ジギー・スターダスト・ザ・モーション・ピクチャー』を放送したとき、この部分の字幕は「T.Rexがいるのにテレビなんて必要か?」となっていた。私はこれをずっと誤訳だと思っていた。でも確かに私も、モーニング娘。がいてくれるのならテレビなんて必要ないし、かつモーニング娘。が出演するのならばその時だけはテレビが必要なのである。NHKの翻訳は決して誤訳などではなく、深い洞察に基づいたより良い解釈だったんですね!
というわけで、Mステ出場を祝って!夏のコミケで無料配布したモーニング娘。さんたちの落書きを次のエントリーで貼ろうと思います。メドレーを歌うとのことですが、いったい何の曲でしょうか。ねじ子は『One・Two・Three』と『愛の軍団』を熱望します。衣装は『愛の軍団』のMV衣装か、FNSうたの夏まつりで着ていた白服がいいなあ。こういうのは、番組が始まるまでいろいろと予想する時間が一番楽しいですよね。いったん放送されてしまうと、脳内祝勝会や脳内反省会が始まっちゃってなかなか純粋に楽しめなくなりますから。あと18時間、いろいろと妄想して楽しみたいと思います。(2013/8/23)
お通ちゃんのCDはゴミなんかじゃありませーん!(血の涙) 7月5日は最悪の日だった。ハロプロの新しいユニットJuice=Juiceの大塚愛菜ちゃんが突然脱退してしまったからだ。インディーズCDがいい曲で、そこそこ売れて、メジャーデビューの日程も決まり、なにもかもこれからだったのに。彼女は突然辞めてしまった。しかもその理由が「契約条件が親御さんとの間で合意に至らなかった」からだという。なんだそれ。まぁ、ハロプロの事務所が説明する「脱退理由」はいつだって適当だから――よく言えばいつも「優しい嘘」をつくから――今回も本当の理由がどこにあるのかはわからない。1年後くらいに「あぁ、実はこういうことだったのね」と腑に落ちるニュースが届くことも多い。そう、たとえ大塚ちゃんが半年後にAKB研修生になっていても、avexアイドルオーディション合格者一覧に名を連ねていても、Nゼロからデビューして大塚オレンジ愛菜になっていても、スマイル学園でファンと一緒にプールに浸かっていたとしても、別に驚かない。あ、最後のはさすがにちょっと驚くかも。正直言って理由なんかどうだっていい。もしこの発表が本当ならば 、「契約条件って一体なんだよ!」とか「14歳の子供の夢を親が砕くなよ!」とか「それでいいのか、つかぽん!モーニング娘。9期オーディション落選組から拾われて、ここまで3年間も研修生として頑張ってきたんじゃないのかよ!やっとデビューできるんだよ!なんで今、こんなタイミングで辞めるんだよ!!」とか、いろいろと思うことはある。でもそれも、どうだっていい。彼女がいなくなってしまったという事実だけがどうしようもなく悲しい。
ハロプロは源氏物語に似ている。様々なタイプの女性の人生を、少女時代からおばあちゃんになるまで何十年間もかけて見守ることができる。それが源氏物語およびハロプロの真の醍醐味である。素人からデビューして、山あり谷あり恋愛あり結婚あり出産あり休業あり復帰あり、人生色々ありながらも芸能界という特殊な環境で生きていく女性の姿をずっと見ていられる(事務所に首を切られることがない)。今の状態の矢口ですらも、ぶっちゃけすげぇ面白いと思っている。一部のヲタは苦々しく思っているだろうけれども、それでも決して見切らないのがハロプロでありハロヲタである。一度愛した女はどんなに不細工でも、身分が低くても、落ちぶれても、不倫でも、セックスをやらせてくれなくても、一生フォローして六条院に囲う光源氏によく似ている。ハロヲタというものは、たとえどんな外見であっても心は光源氏なのだ。そんな我々にとって最も辛いのはメンバーが急に辞めてしまうことである。この文章を読んでいる多くの皆さんにとっては「大塚愛菜って、マジで誰それ?」くらいの感情しか沸かないであろうことも、重々承知している。それでも私は彼女をすでに3年間楽しんでいたし、これからもむこう20年間は楽しむ予定だったのだ。
「はぁ、こういう急な辞め方した子は、他所さまから復帰してもあまり上手くいかないんだよねぇ。はぁ、歌上手かったのになぁ。はぁ、ハロプロで人気が出そうなタヌキ顔だったのになぁ。はぁ、『私が言う前に抱きしめなきゃね』の歌い出し最高だったのになぁ。はぁ、いやでも、大丈夫だ。私にはまだ、かなともとあーりーとウグイスがいる。あぁ、でも。はぁ、なんで」と真夜中のモニターの前でため息を連発していたら、なんだか自分がどんどん深い沼の底に沈んでいくようで、浮き上がってこられなくなった。私は昨日締切だったはずの原稿を仕上げなければならないのに。朝になったらレタスを切ってサラダを作ってご飯を盛って、夫と子供を送り出さなければいけないのに。梅雨の間にたまった洗濯物を完璧に洗って干して畳んでしまわなければいけないのに。どろどろの沼の底から這い上がることができない。でも「Juice=Juiceのつかぽんが辞めたショックで仕事が手につきません」と言ったところで(それは紛れもない事実なのだが)誰も取り合ってくれないだろう。そっと優しくパキシルを処方されるのがオチだ。私は明日からも、まっとうな大人の社会人として生きていかなくてはいけないのだ。
三次元の恨みは二次元で晴らせ。これがねじ子の処世術である。三次元で辛いことがあったら、さっさと二次元に飛べばいい。つかぽん脱退のショックで沈んだ深海からさっさと浮上するために、ねじ子は公開されたばかりの映画『劇場版銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』を見に行くことにした。しかもなるべく「聖地」と呼ばれるところで、熱いファンに囲まれながら見たい。私のぺしゃんこに潰れた心なんて、オタクの皆さんの溢れるリビドーで吹き飛ばしてほしい。と、いうわけで初日の池袋に行った。映画はとても面白く、ねじ子は深海から見事に浮上した。バック・トゥ・ザ・フューチャーの1・2・3をまとめて見たような、または小林靖子が得意とするタイム・パラドックスを用いた仮面ライダーのオールスター映画を見ているような、そんな充実感だった。①人気のキャラをすべて出す②でも主要キャラは誰も死なせない、なぜなら③本筋のストーリーに決定的な影響を及ぼす展開は御法度だから。④でもハラハラドキドキするストーリーと派手なバトルは必須で、⑤(ヒットした場合に備えて)必ず続編を作れるようにしておく。以上の要素を娯楽映画が満たそうとすると、どんな作品もオールライダー映画の如くならざるをえないのだろう。
それでも目を引く要素はいっぱいあった。歴史を変えるために未来からやって来たキャラクター達が戦ってタイム・パラドックスにより消滅する、という設定自体はよく見るが、あんな消え方は初めて見たこと。完結篇でありながら前日譚としても解釈できること。この映画のキーワードは三位一体で、入場者特典も三位一体フィルムだ。万事屋は銀時と新八と神楽で三位一体、真撰組は近藤と土方と沖田で三位一体、攘夷は桂と高杉と坂本で三位一体。その万事屋と真撰組と攘夷も、拮抗組織として三位一体。そして銀魂そのものもギャグとSFとチャンバラ・アクションの三位一体で、どれが欠けてもダメなこと。非常によくできているなぁ。
ねじ子の日本オタク大賞2013は今のところ『ジュエルペット きら☆デコッ!』と『帰ってきた特命戦隊ゴーバスターズVS動物戦隊ゴーバスターズ』の一騎打ちだったのだが、『坂田銀時×坂田銀時 MOVIE大戦アルティメイタム』おっと違った『劇場版銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』もそれに匹敵する出色の出来だった。ありがたい、これで明日も生きていける。あ、でも一言だけ言わせてくれ。変な病気にかかったと思ったら、5年間も一人で放浪してないでさっさとお医者さんに相談してね!たとえ現代医学では治らない病気だとわかっていても、病院には来てね!「その病気どこからもらってきた!この疫病神!」とか言って責めたりしないからさ、絶対に!感染症において「最初の一人」「最初の患者」の情報ってすげぇ大事なのよ!よろしくお願いします。(2013/7/21)
SigmarionIIIが壊れて泣いちゃうかも ねじ子は2003年にDocomoから発売されたモバイル端末・SigmarionIIIを愛用している。名前も付けている。シグ真理子ちゃんだ。シンプルなテキスト打ちに最適のハードである。愛用しすぎて、もう2回も内蔵バッテリーを変えている。今回もまた内蔵バッテリーがへたってきたので、いつものようにDocomoに持っていった。しかし!なんと!メーカー修理保証サポートが終了していた!ショック!
VIDEO
ま~た~♪ひとりぼっちマリコ~♪(道重さゆみchanの声で)
発売からもう10年近く経つので、サポート終了自体はしかたないことだと思っている。でも、私はまだ、これよりテキストを打ちやすいハードに出会ったことがない。絶賛愛幼虫だ。私はこれからどうすればいいんだ。このくだらない文章を、どこで書けばいいんだ。SigmarionIIIでいくつのテキストを書き、いくつの雑誌のページを埋め、いくつのブログ記事を書いたか、自分でも把握できないほどなのに。あぁ、それなのに。古女房はもう捨てろと言うのか。古いものを修繕しつつ大切に使うのが、我が国の美徳ではなかったのか。
私だって理系だ。いつだって新しい技術を取り入れなくてはいけないことはわかっている。古いものを長く使い続けるのが、よいことばかりじゃないのも知っている。新陳代謝は生命の営みに必須だ。皮膚だって血液だって腸粘膜だってモーニング娘。だって、新陳代謝を繰り返しているから健全でいられるのだ。そう、私はいつだって、後継機に乗り換える準備はできている。
でもいつまでたっても、何年待っても、私好みの後継機が出ない。ポメラじゃダメなんだ。EeePCじゃダメなんだ。iPhoneじゃダメなんだ。iPad+キーボードじゃダメなんだ。残念なことに、これは食わず嫌いじゃない。それらも全部試したうえで!SigmarionIIIが最高で、最後の女なんだよおおおおお!!
ある程度の大きさの液晶画面をもちながら、持ち運びが楽な軽さ、バッテリーの持ち時間、ATOK対応、打ちやすいサイズがとれるキーボード、ストレスを感じないキー配列、早打ちしてもタイムラグのない表示、漢字変換の早さ、母艦になるパソコンとの互換性、マクロエディタが使用可能。これらの条件をすべて満たす女の子(※この場合はモバイル端末機器を指す)がいれば、私はいつだって乗り換える。「推し変」の準備はできている。一度好きになったら執念深いこの私が――15年たってもモーニング娘。が好きで、12年たってもいしよしと辻加護が好きで、6年前におはスタで『胸騒ぎスカーレット』をバッキバキに踊る姿を見た時から、”ももち”こと嗣永桃子がずっと好きな私でも――「推し変、やむなし!」という殊勝な気分でいるというのに。それなのに!いつまでたっても後継機は出ない。私好みの女の子は現れない。困った。どうすればいいんだ!?
もう~♪これでいいのマリコ~♪(さゆの声で)
じもん~じとうするわたし~♪(田中れいなchanの声で)
……自問自答の結果、理系らしく自分で直すことにした。この文章も、自力で内蔵バッテリーの型番を検索し、ヤフオクで購入し、キーボードを外し、中身をくぱぁして、無事バッテリーを付け替えたSigmarionIIIで書いている。快適だ。何の不満もない。桃子も相変わらず可愛い。バラエティで蹴りを入れられていても、女芸人扱いをされていても、うんこみたいな髪型と罵られていても、可愛い。今日は桃子の21歳の誕生日だ。おめでとう。新曲『アジアンセレブレイション』のCメロ、とてもよかったよ。8年ぶりにプリキュア映画とコラボすると聞いて、我が事のように嬉しかったよ。バラエティで頑張ってきた甲斐があったね。前回のコラボはモーニング娘。の七光りの賜物だったけど、今回のコラボは正真正銘、桃子とベリちゃんたちの力で勝ち取ったものだ。あぁ、推し変の波はまだまだ来そうにないねじ子であった。(2013.3.6)
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