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2013年俺コンランキング・楽曲編 1~5位

※俺コンランキングとは2013年に見たり聞いたりしたものの中から勝手に自分内でランキングを付けたもの。独断と偏見に満ちている。しかも必ずしも 2013年に発表されたものではなかったりする。

今回は長くなってしまったので、1~5位と6~10位でエントリーを分けます。

2013年俺コンランキング 6~10位
2013年俺コンランキング 1~5位

2013年俺コンランキング・楽曲編。

第1位 イジワルしないで 抱きしめてよ / Juice=Juice

今年一番私のツボを押してきた音楽ユニット。『私が言う前に抱きしめなきゃね』『天まで登れ!』『ロマンスの途中』『イジワルしないで抱きしめてよ』『初めてを経験中』と立てつづけに5つも良曲が続いた。ハロプロランキングと区別が付かなくなってしまうので一曲のみの紹介にするけれども、Juice=Juiceだけで今年の楽曲ランキングをすべて埋めつくしてもいいくらい、打率が高かった。

Juice=Juiceの魅力を簡潔に述べると、
①ちゃんと歌って踊れる。
②ライブでもテレビでもすべて生歌。しかも上手。
③メンバー全員が可愛い。
④楽曲コンセプトがしっかりしている(ファンク歌謡。)
⑤ファンクがよく似合う特徴的な声。
⑥年齢的にも精神的にも成熟している女性が二人いて、きちんとグループを支えている。宮崎由加にゃんと金澤朋子ちゃんね。

特に④⑤に強く貢献している金澤朋子ちゃん(略してかなとも)の魅力が光る。ねじ子が今年最も萌えたのは『イジワルしないで抱きしめてよ』の彼女のパート「私はローズクォーツ」と「ねぇねぇ あなたの匂い好きよ」を聴いた瞬間であった。音質の悪いラジオ音源で聴いたにもかかわらず「うわあ!すげえ!」と叫んでしまった。色っぽくハスキーで抜けた声がたまらない。リズムも音程も外さないし。きちんと学校に通って勉強している理系の女子高生なところもいい。17歳までまったく芸能活動をしていなかった、けどフェアリーズや℃-uteの追っかけはしっかりやっていたところもいい。℃-uteのカラオケ大会で優勝、というたった一度のチャンスからここまでのし上がってきているところもいい。一般社会で一通りの経験をきっちりこなしているであろうに(※妄想です)そんなことはつゆ知らず、素知らぬ顔でアイドルごっこ、いやもっとはっきり言ってしまえば「処女のふり」ごっこをきっちりやっている感じもたまらない(※妄想です。)いいねぇ、これからもその調子でどんどん我々をたぶらかしてくれたまえ。

この曲の仮タイトルは『私はローズクォーツ』だった。「なーにがローズクォーツだよ、いい加減にしろよ。そもそもローズクォーツってなに?え、パワーストーンなの?知らなかった。ちょっと勘弁してよ~つんく♂女子力高すぎでしょ~」というねじ子の脳内ツッコミをすべて吹き飛ばす、金澤朋子の「私はローズクォーツ」の説得力。あぁかなとも、確かにあなたはローズクォーツかも。いや、ローズクォーツだわ。どんな石なのか全然知らないで言ってるけど。

第2位 ビバナミダ / 岡村靖幸

岡村ちゃん完全復活の一曲。今年はベテランの久々のシングルに佳作が多かった。ディビッド・ボウイの10年ぶりの新譜も良かったし、KISSの新曲も良かったし、ローリング・ストーンズの新曲ポール・マッカートニーの原点回帰の新アルバムも良かった。どれも昔と変わらない熱量とクオリティをもっている。芸術の世界において「変わらない」というのは批判されがちだが、そんなのどこ吹く風である。同じ煎餅を30年間焼き続ける老舗の職人の人生だって、素晴らしいではないか。

この曲はなんとタイアップ付きだ。2014年1月から放送されるTVアニメ『スペース☆ダンディ』の主題歌になるらしい。MVも全編アニメになっている。岡村ちゃんの不思議な踊りがきちんとアニメで再現されている。最高だ。現代美術家・会田誠の手掛けたジャケットも素晴らしい。なにより、今の岡村ちゃんのためにきちんと動いてくれる周囲の大人がいること、きちんと大きなプロジェクトに組み込んでもらえていることが嬉しい。これはお金と手間がかかってるよな。私はもう多くを望まない。ただアニメ放送中にクスリで再々々逮捕されるのだけはやめてほしい。

この曲は歌詞も冴えている。「いくら便利なれど 星は未知なもの だから電車を飛びおり 会いにいこう ミニ履く子 いつも気になるよ だから電話もかけずに 会いにいこう」そうか。便利になって、電子回線で常時つながっている時代だからこそ、岡村ちゃんは「電話もかけずに 会いにいこう」と歌うのね。アポなしね。『カルアミルク』の頃は「電話なんかやめてさ 六本木で会おうよ」と一応アポはとってたから、さらに前のめりになったんだな。いいね。

第3位 マジ勉NOW! feat.新井ひとみ / dancinthruthenights

tofubeatsさんを初めて聴いた曲。ネットから自然発生的に現れた新しいスタイルの音楽制作者だ。神戸在住の学生のままで、勝手にいろんな曲を自己流でアレンジして、youtubeに上げまくる、そこから実際の人脈ができて、色んな音楽家とコラボして名をあげていく。その出世の仕方がいい。そしてその「のし上がり方」をわかりやすくネット上に逐一見せている。それも素晴らしい。音楽家の皆さんは今、「音楽でお金を稼ぐ方法」を必死で模索していると思う。tofubeatsの出現は日本において音楽で世に出るための1つの新しい形であり、とても勉強になる。

例・森高さんの『ザ・ミーハー(原曲)』

今聞くとアレンジがあまりに軽くて、私は正直ちょっと聴いていられない。これにピコーン!と来て勝手にtofubeatsがアレンジしたのがこれ↓

ついに森高本人を起用して作ったメジャーデビュー曲がこれ↓。

確かにどことなく『ザ・ミーハー』に似ている。でもまったく違う曲だ。これはしっかり、今の時代の音になっている。

私たちが子供の頃は、「ある曲を聴きたい」と思っても、なけなしのお小遣いを握ってレンタル屋にCDを借りにいくか、気長にラジオのリクエストを待つか、ジュークボックスに100円を入れるくらいしか方法がなかった。そうすると、そのとき売れているもの、流行っているもの、大量に消費されているものしか手に入らない。金銭的余裕のない若者が、マイナーな名曲や古い曲を聴くことは家族の援助でもないかぎり不可能だった。

でも今はyoutubeがある。youtubeはある意味、既存の音楽業界の収入源を脅かす存在だろう。でも、物心付いたときからyoutubeという無料の、収録曲が無限大で、時代や流行や国すらも問わないジュークボックスを手に入れている若者達が、無限の楽曲の海で自由に泳いでいる。そして若い脳細胞の中で新しい音楽を鳴らしている。それがわかって良かった。「日本のポップ・ミュージックは死んだ」と思っていたねじ子にとって、これは大いなる福音である。頑張ってください。

で、tofubeatsさんのお仕事の中で一番好きな曲が「マジ勉NOW! feat.新井ひとみ」。東京女子流の新井ひとみちゃんのボーカルが、ひときわ可愛い。あぁ、どうしてこの曲が東京女子流の新曲じゃないんだ?「はなかっぱ」のエンディングで流せよ!そしたら毎朝踊るのにぃ!

第4位 ロックンロール・ハネムーン / くるり

視聴しか見つかりませんでした。不便。

くるりの新メンバー・ファンファンのトランペットが堪能できる一曲。

私が知らない間にくるりのメンバーがまた1人減っていた。くるりのメンバーチェンジは激しい。下手するとモーニング娘。より激しい。くるりのファンは、そのたびに怒る。しかし不肖ねじ子は「何をそんなに怒っているの?モーヲタを見習えばいいじゃない」と思う。

モーニング娘。のファン略してモーヲタは、なによりも停滞を嫌う。そしてそれは、おそらく生みの親であるつんく♂も同じである。つんく♂はモーニング娘。メンバーの声や性格や生い立ちやからインスピレーションを得て曲を作るタイプだ。しかし、一人の人間がつんくに与えるインスピレーションにはどうしても限りがある。つんくが常に新しい曲を量産し続け、モーニング娘。を存続させるためには、新しいメンバーの新規加入が常に必要なのだ。もちろん、あまりに人数が増えすぎても仕方ないので、ある程度のところまで実力と知名度とファンをつけたメンバーには卒業してもらう。そうすると、卒業した子はただの「ぽっと出」ではなく、「元モーニング娘。」という箔を付けることができる。その後の芸能活動もずっと楽になるだろう。そしてまた新しいメンバーが入ることによって、新しいタイプの曲が生まれる。これが永遠に循環され、モーニング娘。は転がり続ける。モーニング娘。という特殊な集団の真の存在意義は、つんく♂にインスピレーションを与えるメンバーの随時加入と卒業にこそあるのだ。ファンもそのシステムを愛しているからこそ、常にメンバーの入れ替わりを待ち望んでいる。真のモーヲタは追加オーディションがないと、むしろ怒りだす始末である。それはロリコンだからじゃなく(いやロリコンも多いけど)、純粋に「つんく♂は次はどんな魅力的な女の子を私たちに紹介してくれるんだろう?」とワクワクしながら待っているのだ。

くるりも同じである。岸田君はおそらく、いつだって新しい音を響かせてくれるミュージシャンを探している。彼の琴線に触れ、インスピレーションを与えてくれる楽器の使い手をいつも追い求めているのだ。そして、インスピレーションがわかなくなってしまったり、岸田君の期待に添えなくなれば、ミュージシャンたちは次のチャンスを求めて旅に出る。そのミュージシャンは「元くるり」という肩書きを得て、おそらくスタジオミュージシャンの世界では一生食うに困らないのだろう。モーニング娘。と同じ構造である。だからくるりのファンも、「岸田君は次はどんな魅力的なミュージシャンを私たちに紹介してくれるんだろう?」とワクワクしながら待っていればよいのである。私もいつだってワクワクしているし、いつだって待っている。ファンファンちゃんのトランペットの切ない音色は最高だね。つんく♂が現在、金澤朋子の声にビンビンに萌えて名曲を作りまくっているように、岸田君もきっとファンファンの哀愁を感じるトランペットの音色に創作のスイッチをガンガン押されてるんだろ?ならば私は何の文句もないよ。むしろ賞賛する。

どうせモーニング娘。と同じシステムなら、卒業と加入を興行に絡めればいいんじゃね?とさえ、思う。つまり「ファンファンは×月×日に行われる武道館コンサートをもって、くるりを卒業します!それまでは精一杯、くるりとしての活動を頑張らせていただきます!なお、卒業後は○○として活動しますので、くるり同様、○○の方も応援よろしくお願いします!」っていう、例のアレね。卒業コンサートで手紙を読み上げてメンバー全員号泣ね。ファンもきちんと最後のお別れができるし、なによりチケットが売れるよ!やったね!ロックンロールの信条とかけ離れた最低のプランだけどね!くるりは絶対にそんなことしない!って断言できるよね!

与太話はさておき、おそらく岸田君にとって、くるりは佐藤君さえいればいいのだ。佐藤君は外から見るといったいどんな仕事をしているのかよくわからない人だが、くるりにとっても岸田君にとっても、佐藤君はなくてはならない存在に違いない。それはハロプロにおける「まこと」のようなものである。つんく♂にとって創作を続けていくために最も大事な存在、それがまことである。端から見ればただのMCが下手なキノコなのだけれども、実は誰よりもなくてはならないハロプロの最重要メンバーなのだ。根拠はないが、長い間つんく♂を見ているとそう確信する。というわけで、誰か私につんく♂×まことの同人誌描いてください。逆でもいいです。

第5位 ふりそでーしょん / きゃりーぱみゅぱみゅ

この曲は豆しばとタイアップしてがっつりプロモーションCMを打っていた。いかにも電通仕掛けだ。それはこの曲にとって非常に不幸だったと思う。ねじ子はアニメ『銀魂』を見るたびに、毎週毎週「ふりそでーしょん」をバックに「豆しぱみゅぱみゅ」を見せつけられて、心底うんざりしていた。最後の方はもう「私はただ『銀魂』が見たいだけなんだよ!なんだよこれ!豆しば死ね!」くらいの気分になり、曲を聴きたくなくなった。youtubeでMVをクリックする意欲をそぐのに十分な、圧倒的物量だった。

しかしぐっと我慢してMVを見ると、ダンスがいい。しかも1番だけ、すごくいい。皆さんも我慢して一番だけ見てほしい。紅白の衣装をまとったダンサー達が、長テーブル越しに手と足と体幹の角度だけで見せる操り人形のような群舞が素晴らしい。ちなみに2番のダンスは椅子から離れてこっちに来てしまった途端に凡庸でありがちになるので、途中で視聴を止めてもらってかまわない。

きゃりー本人の成人式というタイミング、紅白のシンメトリーな衣装と家具、テーブルの上の赤いごちそうと白い皿、ごちそう越しに見せるダンス。ダンスを長テーブルで隠すことの美学も含めて、非常に豪華だ。きゃりーぱみゅぱみゅのキッチュなMVがたどり着いた、一つの頂点だと思う。

ちなみに曲だけを評価するならば、おそらく「にんじゃりばんばん」の方がいい。今年のヤスタカの仕事の中で一番好きだ。メロディ・インスト・アレンジ、すべてひっくるめて最高だ。

でも「にんじゃりばんばん」のMVは、きゃりーの特徴である「カワイイ要素を大盛りにすることで作り出す」いわゆるキッチュな世界観にまるで合っていない。ていうか、忍者という「極限まで要素をそぎ落として闇と同化するべき」存在と、要素山盛り・グロテスク・原色のキッチュは正反対なのだ。もとから合うはずがない。結果的にいつもと比べて物足りない映像作品になってしまってる。実際は予算も手間も相当かかっていると思うけど。これでは「クールジャパン予算目当ての安易な海外向け作品だ」「日和った」と言われても仕方がないと思う。浅草の出店を歩きながら「あー、はいはいニンジャね、サムライゲイシャね。海外の人そういうの好きだよね~」と身に染みてしまう、あの感じ。日本人から見ると単純につまんないし、少し冷めちゃうんだよね。もちろん歴史を振り返ってみても、結局はそういう「わかりやすい記号」がないと海外で受け入れられにくい、お土産も売れないってことはよくわかってる。世界ではワンピースよりナルトの方が人気なんでしょ?そりゃ知ってるよ。むしろ私だってワンピよりナルト派だよ。ニンジャだのサムライだの、むしろ私も大好きだよ。でもさー。この曲のMV、そもそも忍者なのか姫なのかはっきりして欲しいな。どっちつかずで残念。

2013年俺コンランキング・楽曲編 6~10位

※俺コンランキングとは2013年に見たり聞いたりしたものの中から勝手に自分内でランキングを付けたもの。独断と偏見に満ちている。しかも必ずしも 2013年に発表されたものではなかったりする。

今回は長くなってしまったので、1~5位と6~10位でエントリーを分けます。

2013年俺コンランキング 6~10位
2013年俺コンランキング 1~5位

2013年俺コンランキング・楽曲編。

第6位 Get Lucky / Daft Punk

ダフト・パンクの8年ぶりの新譜。私の好きだったダフト・パンクはどこかに行ってしまった……と思っていたら、予想の斜め上の方向から帰ってきた。しかも私の大好きな方向、まさかの70年代ディスコファンクである。まるでダフト・パンクじゃないみたい。ヴォーカルも知らない黒人さんだし。誰。どうやらファレル・ウィリアムスという名のアメリカの音楽プロデューサーらしい。カッティング・ギターの音色も最高だ。誰。と思っていたらまさかのナイル・ロジャースだった。しかもちゃっかりMVにも映ってる。やだー、完全にシック(CHIC)じゃないですかー。夏は毎日これを聴いていた。

第7位 リスペクトーキョー / アップアップガールズ(仮)

アップアップガールズ(仮)の曲で一番好き。この曲を聴くために横浜ブリッツまで行った。近所のおばちゃんに「芸能人みたいに可愛い」と言われ、田舎で勘違いを重ねた女子高生が、アイドルになりたくて、休日に原宿に来て、メディアで扱われる肥大した東京のイメージをもとに勘違いをまき散らす歌詞がとてもよくできている。歌詞を体現しているかのような、長野と群馬在住の(東京に通ってアイドルをやっている)現役女子高生の二人がメインで歌っているところもいい。さらにこの曲のバッキング・トラックは、ヘッドフォンで爆音で聴くと軽くトリップできるほど心地よい重低音をしている。レコードショップでインストルメンタルを視聴していたら、自分が埃まみれの地下のクラブに紛れ込んで午前2時にソルティドッグを片手にカウンターでウトウトしているかのような幻覚にとらわれた。あぁ、もっていかれる音楽だ。目を開けたら池袋のタワーレコードに自分がいて驚いたほどである。現実は、乙女ロードでフィギュアを山ほど買った帰り道に小さいオタクのおばちゃんが試聴機の前で一人たたずんでいるだけなのだが。

第8位 紅蓮の弓矢 / Linked Horizon

今更私が紹介するまでもない、アニメ「進撃の巨人」のオープニング曲。

突然だが、日本の若者の音楽の聴き方はたいていこの3通りに大分できると思う。

①洋楽のみを聴く。全米TOP40などをよくチェックする。邦楽には全然ピンとこない、むしろ若干馬鹿にしている。

②J-popのみ、広く浅く聴く。

③特撮ソング・アニメソング・声優ソング・ゲーム主題歌など、いわゆるサブカルチャー周辺の楽曲を偏重する。

幅広い年齢層であれば、これに④クラシック・ジャズを寵愛する派閥もいると思うが、若者では人数が少ないため今回は割愛する。

1990年代くらいまでは、これら3種類の音楽好きのうち、最も幅広く豊かな音楽体験ができていたのは①の洋楽派だったと思う。②邦楽は洋楽の後追いばかりであったし、③当時のアニメソングは、メロディーや歌手は秀逸だがアレンジやオケにあまりにお金がかかっていなくて、ペコペコしたシンセサイザーの軽い音か、お風呂の中で録音したのかと思うほどボワボワした音のものが多かった。ねじ子は生まれてこのかたずーっとオタクなので、アニメソングも特撮ソングも愛していたけれども、「音楽としてのクオリティが高い」とはお世辞にも言えなかった。

しかし時は流れ、現在の2010年代において、最も幅広く豊かな音楽体験をしているのは実は③のアニソン偏重派の人たちだと思う。現在のアニメソングは世界の音楽を見渡してみても、最も金が安定して稼げて、最も好きなことができて、クオリティ・バラエティともに実は一番層の厚いジャンルになっている。『紅蓮の弓矢』を聴いたときに、それを強く感じた。いま、日本でこの類の音楽を「売る」方法が、アニメのタイアップ以外には存在しないのだ。この曲は「進撃の巨人」のために作られ、確かに「進撃の巨人」のオープニングとして世界一ふさわしい曲である。そして「進撃の巨人」のオープニングというのは、世界中で音楽を何回も繰り返し聞いてもらうためにいまや最も効率のいい手段なのだ。

私がこう思うのは、アメリカ音楽もイギリス音楽も邦楽もロックもポップスも停滞して、新しい流れを久しく感じていないせいもあるかもしれない。でも、楽曲重視・歌唱力重視・ライブ重視で音楽を選んだとしても、最近はアニソンの方が打率が高いんだよ。若年層の人気が集中するのも当然だと思う。

第9位 光の果てに / フェアリーズ

アニメ「ジュエルペット」は毎クール面白い。「女児向け銀魂」と言われるほどのネタアニメぶりを、土曜の朝から見せてくれる。ねじ子が今一番楽しみにしているアニメだ。ギャグ要素をギリギリまで詰め込んで、一話完結をしっかりやって、かつ一年かけて大きなストーリーの起承転結がある。実は、今現在これができているアニメは他にない。サンリオという巨大資本とジュエルペットたちの「かわいい」という巨大な傘の下で、好き勝手やっている印象だ。

この曲は「ジュエルペット ハッピネス」のオープニング、かつエンディング曲である。どっちも同じ曲なんだよ?いまどき信じられる?その低予算ぶりもジュエルペットらしく、すがすがしいほどの潔さである。エンディングではジュエルペットと女の子たちが「光の果てに」を舞い踊る。それ自体は女児向けアニメによくある演出だけど、出来がいい。プリキュアのエンディングよりも予算はずっと低いだろうに、出来はこっちの方がいい。ステージの真ん中でずっとギターをかき鳴らしているジュエリーナ様がいい感じだ。


ちなみにフェアリーズ自身のMVはこれ。暗すぎて何も見えない。新しい技術を試すのもいいけれど、見えないのはどうかと思う。

そして、フェアリーズは頼むから生歌で歌ってくれ。安室ちゃんやspeedを目指すんだろ?下手でもいいから歌ってくれ。そしてアルバムを出してくれ。有料ライブをやってくれ。狭い箱でもいいから単独ライブしてくれ。CDリリース時のショッピングモール巡りだけ(しかも口パク)では、彼女らの魅力は伝わりにくいよ。あんなに可愛くてダンスも上手くて楽曲も魅力的なのに、もったいなすぎる。

第10位 くまモンもん / 森高千里

ちまたにあふれるくまモングッズ。どこに行っても、くまモングッズ。かわいいの洪水。うんざりだ。「そもそも沖縄に行ったら沖縄限定くまモンがあるし、北海道に行けば北海道限定くまモンが売っている。これいったいどういうこと?ご当地キャラの概念と矛盾してるよね?確かにくまモンのデザインはシンプルで秀逸だけど、それほど市場を席巻するようなモノか?」と思っていた。

でもこのMVを見終わった瞬間、ねじ子は天に両の拳を突き上げながら「くまモン、かわういいいぃぃぃぃぃぃーーー!熊本最高!熊本を日本の首都にしよう!」と叫んでいた。ダメな人。そもそも作詞作曲はKANだし、KAN大好きだし、森高の声はよく透きとおっているし、もちろん森高も大好きだし、振り付けは南流石だし。好きなものに好きなものを足してるんだから、そりゃ好きに決まってるよね。熊本城の鮮やかな緑を背景に、地元で愛されているだろうよくわからないお姉さん二人を従えて、ゆるーくダンスを踊るくまモンは、そりゃあとても可愛かったよ。はぁ。くそー、あざとい!(クリック)あざといわ!(クリック)何度も見るに決まってるだろ!ばか!

以上です。次はハロプロ楽曲ランキングでお会いしましょう。

2012年俺コンランキング・ハロプロ楽曲編

ねじ子は最近よく、「ハロプロのために自分は何ができるのか」を考える。ハロプロヲタ略してハロヲタというのはなぜか、ジョン・F・ケネディの名言の如く、「ハロプロが我々に何を与えてくれるか」ではなく「ハロプロのために自分は何ができるか」を真剣に考える傾向にある。ファンが全力で行うコールやヲタ芸だって、演者に楽しませてもらうよりもむしろ、客が「ステージの上の演者を全力で気持よくさせてあげたい」という思いから出ている行動なのだ。

柳原可奈子さんはラジオで、「自分は何かを表現したいわけじゃなかくて、ハロプロへの恩返しがしたいからテレビに出ている」と言っていた。タワーレコードの嶺脇社長は、ハロプロ好きが高じてついに、ハロプロエッグ上がりのユニット(アップアッップガールズ(仮))を自らのレーベルに抱え込んだ。ピザーラの会長はBouno!をCMに使い、ライブを仕切り、MV撮影のために船を貸し、全面的にスポンサードしている。みんな、すごい。私などまだまだ、全然ハロプロに恩返しができていない。与えられるばかりだ。「ハロプロのために私ができることって一体何だろう?」と真剣に考えてみると、やはり字を書き、絵を描き、漫画を描き、そしてそれがもっと売れることなのだろうと思う。不肖ねじ子も、いつかハロプロに恩返しができるように頑張ろう。ものすごく下らないけれど、わりと本気で思っている。てへ。

2012年俺コンランキング・ハロプロ楽曲編。

1位 One・Two・Three / モーニング娘。

前述の通り。「生きてくの疲れた。もう生まれ変わりたい。生まれ変わったらOne・Two・Threeでモーニング娘。の工藤遥ちゃんが履いてるオレンジのブーツのエナメルになりたい」というのが今年下半期のねじ子の口癖でした。

2位 The 摩天楼ショー / モーニング娘。

池袋サンシャイン噴水広場にて行われたシングル発売記念イベントのライブ映像。これが無料で見られるんだから、ハロプロの販売促進イベントはいいね!『摩天楼ショー』Aメロにて、目の前で踊りながらハイタッチするまーちゃん(エメラルドグリーン)とくどぅー(オレンジ)を見れたことが、ねじ子今年一番の萌えでした。ハロプロの今後は、エースと呼ばれる愛理でも鞘師でも工藤でもなく、佐藤優樹ことまーちゃんを10年間きちんと飼っていられるかどうかで決まると思います。そのくらい彼女は天才かつ、暴れ馬です。

3位 大好き100万点 / モーニング娘。(譜久村聖・石田亜佑美)

沈んだ心を癒す、最高の一品。フクちゃん(緑の方)の痩せすぎず太りすぎず健康的な色っぽさは天下一品だ。大きい胸を振り乱したダイナミックなダンスも見応えがある。しかも山の手出身のお嬢様で、ハロプロ大好きと来た。ああ、フクちゃんのフクちゃんがフクちゃんすぎて痺れる!!(我ながら意味不明ですがねじ子はいたって真面目です)そして石田亜佑美chan(橙の方)のガツガツした踊りも愛おしい。仙台の地方アイドルのバックダンサーから一念発起して、ダンス一本で成り上がったド根性も好きです。歌詞は、思春期女子の初めてのデートを時系列で追ったものになっています。つんく♀の中に住んでる14歳女子が本領を発揮した、大変良い作品です。
ライブはこちら↓

4位 悲しきヘブン / ℃-ute

℃-uteは今が一番美味しい。数々のスキャンダル脱退・卒業を経て、それでもメンバーは腐らず諦めず、団結して歌とダンスのスキルを上げ、容姿を磨いてきた。そして今まさに!過去最高に良い状態に仕上がっている。日本の他の女性アイドルも、韓流アイドルも目じゃない。歌・ダンス・容姿を含めて実力ならナンバーワンだ。ニコニコ動画や踊ってみたやMMD界隈での人気も高い。それなのにどうして、良曲をもらえないのだ!良曲をあげてくれ!まっさらやダンバコやキスミー並の良曲を、今こそ!シングルのA面で出してくれ!

5位 Be 元気 <成せば成るっ!> / Berryz工房

今年のBerryz工房で一番好きな曲。『もう、子供じゃない私なのに…』と『世の中薔薇色』と『cha cha sing』と『Loving you Too much』で迷ったけど、これが一番。転調を繰り返すだけのメロディに「恋が出来る 君に会える なんて素晴らし この幸せ」「君も元気 みんな元気 平穏の中に感動があるね ねっ」という歌詞を乗せたサビは、単純ながらも多幸感に溢れていて、つい口ずさんでしまう。歌詞とメロディは最高。なのに、タイトルと衣装とヘアメイクが壊滅的にダサい。非常にもったいない。むしろこんなんなら、メンバーの私服で見たい。

6位 ピョコピョコ ウルトラ / モーニング娘。

これまた歌詞とメロディは最高なのに、タイトルと衣装とヘアメイクが壊滅的にダサいため非常に損をしている一曲。数学女子学園の制服バージョンを見たら、この曲の評価がひっくり返った。特に、NEW電王こと桜田通くんの長い手足を生かしたダンスがいい。

ピョコピョコウルトラ(桜田通Dance shot version)と、ピョコピョコ ウルトラ(桜田通Colse up version)のMV発売はまだですか?私、ずっと待ってますから。なんならモーニング娘。11期オーディションは桜田通くん単独合格でもよかったくらいです。

以上。来年のハロプロも非常に楽しみにしております。(2012/12/30)