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医師兼漫画家 森皆ねじ子

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計画停電は本当に必要なのか?

病院の計画停電が本当にきついです。

非常用電源はあくまで「非常用」です。何回も何時間も何日も繰り返し使用するようには、設計されていません。長期使用したら予期せぬトラブルが出てくる可能性があります。しかも、病院の器械はみな、精密機械です。何回も電源を入れたり切ったりするのは、クラッシュの一番の原因になります。ご家庭のパソコンと同じです。また、非常用電源は「普通の電力」ほど安定していませんから、切り替え時のトラブルや使用中のトラブルも多いです。当然、故障も出てきます。もちろん、そういうことがないように、皆が必死で対応していますが、何かあった場合、誰か責任をとってくれるのでしょうか?医療訴訟ってのは医者個人が訴えられることが多いんですから、こんなに恐ろしいことはありません。
また街全体で見れば、信号が着かなくなって交通事故が増えていることも危険です。重病人が出ても、その地域の病院では対処できません。あれ、これって公衆衛生の授業でよく言われていた「地域医療の崩壊」じゃね?

テロリストは村を恐怖に陥れるため、まず最初に医者とパン屋を殺すといいます。医療と食料は、村人の安心の源ということです。今、スーパーの食料が減ってます。医療と食料の崩壊が、このままでは現実になってしまいます。パニックの土壌が出来てしまいます。

病院と信号には優先して電源をまわす、等のことができないのなら、計画停電は一日も早く止めて欲しい。上杉隆さんの言うように、計画停電には根拠が無く、節電でなんとかなるのなら、絶対にそうして欲しい。ねじ子も洗濯機と食洗機は夜中にまわしていますヨ!