平成医療手技図譜 【精神編】
平成医療手技図譜 精神編 A5/116P/1000円
2016/5/5コミティア116 さ18a「ねじ子アマ」
平成医療手技図譜、9冊目のテーマは精神科です。手技図譜と銘打っていますが、今回は「手」の技のお話はほどんどありません。言動や行動がおかしいと感じる患者さんが目の前に現れたとき、医者は頭の中でどう考え、行動し、診断していくのかについて書きました。どちらかというと「脳」の技の解説ですね。
精神の病気はいっぱいあります。そもそも、目の前にいる患者さんが病気なのか?正常の範囲内なのか?を考えるのが、精神科診療の第一歩です。国際的な診断基準であるDSM-5やICD-10の本を見れば、精神疾患の定義がすべて網羅されています。診断に必要な項目も、バッチリ全部書いてある。でも、それらすべてを丸暗記することはできませんよね。どうしても「重みづけ」が必要になってくる。では、どうやって「重み付け」をすればいいのか。
現場で必要なのはいつだって「重い病気の順番に考える」ことです。重症を見逃してはいけない。今すぐ死んでしまいそう(精神科の場合は自殺してしまいそう)な人を、おうちに帰してはいけない。これはどんな診療科でも同じです。精神科だって例外ではないはずだ!という視点に立って、私はこの本を書きました。今までにない本が作れたと自負しています。
目次:
・心の病って、なに?
・Sの世界
・躁うつの世界
・Dの世界
今回はページ数の関係で、精神疾患を(重症度の順に)統合失調症・躁うつ病・うつ病の3つだけ取り上げました。残りの精神疾患は続編の『心療内科編』でカバーしたいです。早ければ冬のコミケで出せるといいなぁ。あ、でも今年の冬はポケットモンスターの完全新作サン・ムーンが出るのか。むむむ……。むねん。(曹操の声で)(2016.5.3)